会報「ゆきしろ」80号

(令和元年12月発行)


 この「ゆきしろ80号」は平成31年4月1日~令和元年9月30日までの分を掲載しています。




     第80号
(発行者)
 社会福祉法人 富山県視覚障害者協会
 〒930-0077
  富山市磯部町3丁目8番8号
 電話 (076)425-6761
  Fax (076)425-9087
 Eメール:bcb05647@nifty.com
 Homepage:http://www.toyama-ssk.com
(発行責任者)
 会長  塘添 誠次


 上の題字は 鶴木大壽 氏によるものです。

【ゆきしろ(雪代)の意味】

 雪国にあって、大地が春の雪原と接する部分で静かに融けはじめ、しずくとなり、やがてかすかな流れをつくり、それが集まって春のはじめの雪どけ水となって音をたてて大河に注ぐ様を、古くから俳句における春の季語として「雪代(ユキシロ)」とよばれています。
 当協会が、このしずくが集まって大河をつくるように大きく発展していくよう、願いを込めて命名いたしました。



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【ゆきしろ80号 目次】


《巻頭言》
◆読書バリアフリー法により読書環境が改善

会長 塘添 誠次

《大会参加報告》
◆第46回北信越グランドソフトボール大会

グランドソフトボール部 主将 池田 一義

◆社会福祉法人日本盲人会連合第72回全国盲人福祉大会〈札幌大会〉

会長  塘添 誠次
副会長 安田 庄内
理事  濱野 昌幸

★第1日目(5月26日 日曜日)

★第2日目(5月27日 月曜日)

★第3日目(5月28日 火曜日)


◆第65回全国盲女性研修大会・名古屋大会

女性部部長 延野 悦子

◆第65回全国盲青年研修大会・三重県大会

青年部 小林 徹蔵

《事業報告》
◆理事会・定時評議員会・定期会員総会

総務部部長 佐生 秀一

◆三療部会だより

三療部会長 堀 惠一

◆ボランティアと利用者交流会

施設部部長 笹木 希一

◆センタークリーン作戦

施設部部長 笹木 希一

◆堀惠一氏旭日単光章受章記念祝賀会

富山支部 笹木 希一

◆第68回点字競技会・第20回パソコン競技会

文化部 柳田 信子

◆令和元年度宿泊研修「視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会」

厚生部部長 濱野 昌幸

◆令和元年度富山県視覚障害者球技大会

厚生部 池田 一義

《みんなの広場》
◆北海道旅行に参加して

富山支部 柳田 信子

◆令和元年度宿泊研修に参加して

小矢部支部 牧野 清美

《事務局から》
◆消息

◆受賞

◆時事暦

◆令和元年度後期の主な行事予定

《編集後記》

文化部部長 梅本 直明




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《巻頭言》
◆読書バリアフリー法により読書環境が改善

会長 塘添 誠次(とうぞえ せいじ)

 この度、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)」が令和元年6月28日に公布、施行され、マラケシュ条約批准を機に改正された著作権法と並び、車の両輪として読書に困難のある私たちの読書環境がこれまで以上に改善されることが期待されます。

 この法律の効果として、「点字図書館機能の充実が図られ、点訳図書・音訳図書製作が大きく前進する」「電子書籍の利用を通して、視覚障害者のICT機器活用が前進すると共に、読書手段も拡大する」「国立国会図書館、大学図書館、公共図書館が保有する電子データを直接または点字図書館を通して利用が可能となり、文化情報のバリアフリーが実現する」などが挙げられます。今回は、このことについて記してみたいと思います。

 この法律の目的は、「視覚障害者等の読書環境の整備を推進するために基本理念を定め、国及び地方公共団体の責務を明らかにし、基本計画を策定する。更に、視覚障害者等の読書環境の整備を推進するための施策の基本となる事項を定める。そして、視覚障害者等の読書環境の整備を総合的かつ計画的に推進する。これらにより、障害の有無にかかわらず全ての国民が等しく読書を通じて文字・活字文化の恵沢(けいたく)を享受することができる社会の実現に寄与する」とあります。

 ここに書かれている視覚障害者等とは、視覚障害、発達障害、肢体不自由等の障害により、書籍について、視覚による表現の認識が困難な者を意味しており、これらの人が読書しやすい環境が整備されることになります。

 また基本理念に、視覚障害者等が利用しやすい書籍及び電子書籍等の量的拡充及び質の向上が図られることとあります。

 「視覚障害者等が利用しやすい書籍」とは、点字図書、拡大図書その他の視覚障害者等がその内容を容易に認識することができる書籍をいい、「視覚障害者等が利用しやすい電子書籍等」とは、電子書籍その他の書籍に相当する文字、音声、点字等の電磁的記録(電子的方式、磁気的方式)、その他、人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、コンピューター等を利用して視覚障害者等がその内容を容易に認識することができるものを言います。

 そしてこの法律によると、点字図書や音声読み上げに対応した電子書籍の普及は、国や地方自治体の責務となりました。

 その実現のために国に基本計画の作成と財政措置を義務付けました。既に国は来年度予算に計上されるようになっており、富山県もその予算が計上されました。

 基本的施策として、公共図書館や大学付属の図書館での体制整備、点字図書館の取り組みが充実するよう必要な対策を講じることが定められました。

 また、インターネットを利用したサービス提供体制の強化や情報通信技術習得の支援、電子書籍を利用するための端末や機器の技術開発やその成果の普及を図ることも盛り込まれました。

 更に、出版社が書籍の電子データを点字図書館や障害者個人に提供する取り組みが進むような仕組み作りも求めています。

 これから国や自治体は、障害のある人や図書館関係者、書籍製作者らを交えた協議の場を設置し、インターネットを通じて点字図書などを提供する仕組みを支援することになり、図書館の蔵書充実が図られることになります。

 私たちは点訳や音訳をしてくださるボランティアの皆さんの献身的なご努力の恩恵を受けて読書を楽しませていただき、見識を深めることができます。大変感謝している次第です。

 これまでは、点字図書館やサピエから読みたい本をリクエストしていましたが、この法律の成立により、地域の図書館、即ち県立図書館や各自治体の図書館から電子図書などを貸し出ししていただけるようになります。

 ニーズに応じた読書をするには、障害当事者だけでなく、出版社、図書館、及びボランティア団体などの連携協力が求められます。

 今後、国から県へ、そして市町村へとこの法律に沿った改善がなされていきますが、県の協会のみならず各自治体の支部も関係してきますので、互いに情報を交換し、よりよい読書環境が整備されるように努力していきましょう。



《大会参加報告》
◆第46回北信越グランドソフトボール大会

グランドソフトボール部 主将 池田 一義

 第46回北信越グランドソフトボール大会は、令和元年5月18日・19日石川県で行われた。18日は午後5時より金沢市の「ゆめのゆ」で監督者会議が開かれ、ルール説明や選手名簿の確認の後抽選が行われた。福井県が棄権したので4県で行われた。

 まず予備抽選があり、富山県は1番を引き、本抽選では4を引きました。その結果、新潟県対長野県、石川県対富山県と決まりました。会議が終わった後は、明日のための鋭気を養いました。

 19日(日)は金沢市テクノパーク運動広場で行われ、朝から抜けるような青空で気温もぐんぐん上がりそうな天気でした。準決勝はBコートで始まり、序盤は投手戦となりなかなか点が取れませんでした。中盤になり、相手投手に慣れてきたのか富山がフォアボールとヒットがつながり2点を先制。

 しかしその後、石川に2点をかえされ同点。終盤に富山がヒット、フォアボールでランナーが溜まったところで、蔵本の2点タイムリーヒットにより4対2でなんとか勝ちました。柳沼(やぎぬま)投手の完投勝利。素晴らしかったです。

 決勝戦は3対1で新潟県を破った宿命のライバル長野県が相手です。試合は両投手の投げ合いでなかなか点がとれず、中盤に入り柳沼投手に疲れが見えたところで、ヒット、フォアボール、エラーが重なり3点を取られた。富山もチャンスはつくるが一本が出ず、0対3で負けました。柳沼投手は2試合完投です。他の選手も頑張りました。いい試合でした。来年度は、富山県でありますのでなお一層頑張ります。



◆社会福祉法人日本盲人会連合第72回全国盲人福祉大会〈札幌大会〉

会長  塘添 誠次
副会長 安田 庄内
理事  濱野 昌幸

 令和元年5月26日(日)~28日(火)、ニューオータニイン札幌にて各種会議が、札幌市民交流プラザ札幌文化芸術劇場ヒタルを会場に全国盲人福祉大会が開催されました。全国から視覚障害者及び関係者1000人が参加し、「時計台の街・グルメの街・リラの花咲く北の大地札幌市に全国各地から視覚障害当事者・家族・関係者が一堂に会し、福祉・職業など私たちを取り巻く諸問題について討議し、視覚障害者の自立と社会参加の促進を図る」ことを目的として開催されました。

 安田副会長と濱野理事と塘添が各種会議に出席するため先発しました。以下にその内容を記載します。


★第1日目(5月26日 日曜日)

1 評議員会(塘添)

 竹下会長は開会の挨拶で、昨年明らかになった国の各省庁における障害者雇用率の水増し問題を受けての改正障害者雇用促進法が施行すること、読書バリアフリー法(視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律)の成立が遅れていること、国土交通省がホームドアの設置に関するワーキンググループをスタートさせたことなどの情勢報告を述べられました。

 続いて、大阪府の高橋あい子評議員と北九州市の吉松(よしまつ)政(まさ)春(はる)評議員が議長に選任され、平成30年度事業報告、決算報告、理事・監事の選任についての議案が審議され、執行部の原案通り承認されました。以下は、質疑応答の抜粋です。

Q:殆どの市町村で、身障手帳3級以下のロービジョンの人たちは、プレクストークなどの音声機器が日常生活用具給付制度の対象になっていない。地域でそれぞれの要望で改善していくのは難しい。読書バリアフリー法が成立することで、それらが改善されるよう日盲連として取り組んでほしい。

A:そのとおりであり、ロービジョンの人たちの読書環境が改善されるよう取り組んでいきたい。また、この法律ができることによって国だけでなく、都道府県の関係者による協議機関も設置されることになっているので、そこでの改善も期待できる。

Q:色々な委員会が設置され、討議されているが内容が伝わってこない。それらの情報を伝えてほしい。

A:日盲連では五つぐらいの媒体を利用してこれらの情報を発信しているので、それらの媒体を利用していただきたい。また、国で行われた審議会や委員会の内容は国のホームページに掲載されており、それを日盲連のホームページにも掲載できるか検討したい。

Q:24時間作動する音響信号機を希望しているが、夜間は周辺住民の騒音となるので音がならない。何とか良い解決策はないのか。

A:音は約3.3メートルという高い処(ところ)で鳴っているので周囲の建物に反響しやすい。そこで、1.5メートルぐらいの低い処で鳴るとさほど反響しないので、タッチ式の音響装置を東京や大阪で導入している。全国で統一的なものにならないか働きかけている。

Q:最近セルフレジなど視覚障害者が使いにくいものが出てきている。製品が開発されてから不都合さを訴えるのではなく、製品開発の段階から意見や要望が言えるような仕組みにならないか。

A:セルフレジのことについては経産省に要望を言っている。コインロッカーも然り。開発段階から意見が言えるようにしたい。今問題になっているのが宅配ボックス。視覚障害者が使えない可能性があるので要望を伝えているところである。

Q:予備費を取り崩しているが、何が原因か。

A:70周年記念事業の予算を組んでいたが、それを上回る出費があったことによる。反省している。

 また、以下の3点が報告されました。

① あん摩師等法19条訴訟についての経過報告、更なる署名・はがき陳情・裁判傍聴への協力へのお願いと、募金は523万円集まったがまだ不足しているので更なる協力のお願い。

② 日本視覚障害者団体連合への改名は10月1日から予定している。

③ 弱視部会の第1回目の総会を7月7日に行う。


2 スポーツ協議会(塘添)

 代表者会議に先立ち、昨年の全国障害者スポーツ大会(福井大会)のグランドソフトボール競技の優勝旗と賞状が竹下会長より優勝チームの鹿児島県に渡されました。

 引き続いて行われた代表者会議の冒頭竹下会長は、次の3点を述べられました。

① 2020年オリパラに向けてスポーツ協議会として、どういう取り組みができるか実現に向けて努力したい。

② 視覚障害者スポーツに晴眼者も交えたものになっても良いのではないか。

③ スポーツを通じて会員でない人にも参加を呼び掛けていっても良いのではないか。

 議事では、平成30年度事業報告・同決算報告・監査報告・令和元年度事業計画案・予算案が執行部より報告・提案がなされました。その中で、2020年のオリンピック・パラリンピックに向けて、日本で誕生した視覚障害者のスポーツであるグランドソフトボール・サウンドテーブルテニス・ブラインドテニス・フロアバレーボールを一堂に会して、公開試合や体験会を中心とした「視覚障害者スポーツフェスティバル」を計画しているが、予定していた会場が使用できないことになり、非常に困った状態になっていることが報告されました。

 その後、質疑応答・意見が活発に行われ承認・可決されました。また、役員改選では当協会の理事である濱野昌幸がスポーツ協議会の会長に再任されました。

 代表者会議終了後、「視覚障害者のパラリンピックについて」と題し、パラリンピアンズで同協議会副会長加藤(かとう)弘(ひろし)氏を講師に研修会が開催されました。

 最初に、障害者スポーツをわかりやすく紹介したビデオ放映が約10分程度あり、その後、加藤氏は、来年の東京パラリンピックが8月25日~9月6日に行われること。競技数が22競技あり、そのうち、視覚障害者が出場できる競技として、自転車・馬術・サッカー・ゴールボール・柔道・陸上・水泳・ボート・トライアスロンの9競技があること。そして、パラリンピアンズの視点からの注目点などを解説した後、「来年の大会を是非応援して頂き盛り上げて欲しい」と呼びかけられました。


3 あはき協議会(安田)

 令和元年度あはき(三療)協議会代議員会は、午後4時から開催予定でしたが前の理事会議が長引き、20分遅れで代議員61名中49名が出席し、須藤(すとう)平八郎(へいはちろう)協議会副会長の司会で進められました。

 最初に小川幹雄・あはき協議会会長は挨拶で、昨年10月1日から始まった受領委任制度、そして、あはき戦略会議の運動について話されました。

 続いて、竹下義樹・日盲連会長は挨拶で以下の話をされました。

・三療協の役割について再検討が必要。

・19条裁判について、鍼灸学校の定員割れが起きていることもあり、視障協だけでなく、全ての鍼灸団体の問題として取り上げたい。

・業界の動きとして、広告のガイドラインなどの緩和について取り組んでいる。

・治療院の名称は駄目という意見もあり、あはきが医療という考えも一本化されていない。

 次いで議長に横浜市の岩屋(いわや)代議員を選出して議事に入る。

① 第1号議案 平成30年度事業・会計報告及び監査報告について

・財政が逼迫しており、代議員会の交通費は出さない。

・保険手数料について、前年度から別名項目にしている。

・予算と決算で差異が出ている点について差異の部分を説明される。

 上記の点などについて審議の後、1号議案を拍手で承認。

② 第2号議案 平成31年度(令和元年度)事業計画(案)、予算(案)について

 小川協議会長から次のような方針の説明がありました。

・あはき裁判について、原告審請は却下されたが結審にはまだ時間がかかる。各加盟団体に署名をお願いします。そして裁判の傍聴席をいっぱいにしたい。

・裁判の見通しについて、一般的に国が勝っているが私は楽観していない。

・施術管理者について、全国で何万と登録がある。来年以降、講習を受けなければ新しい施術管理者は登録できないようである。今年中に審請すれば講習を受けなくても施術管理者になれる。

・大切なのは無資格者との区別化であり、業界と協議しながら良い方向に進めたい。

・機能訓練指導員、認定マッサージ師の講習を実施したい。

 予算の報告では前年度と大きく変わった部分を説明。

・事業準備金50万円は他で準備ができたので、令和元年度はゼロとする。

・財政が逼迫しており、代議員会の交通費は出さない。

 審議の後、2号議案を拍手で承認。

③ 第3号議案 役員改選について

 小川協議会長から、令和になったので辞して静岡県の須藤(すどう)正起(まさき)さんを新協議会長として指名したいとの提案があり、拍手で承認される。

④ 第4号議案 その他

 あはき問題戦略会議の報告がされた後、終了。


★第2日目(5月27日 月曜日)

 午前は「スマートサイト・ロービジョンケア」をテーマにフォーラムが開催され、3人のパネリストが発言されましたが、ロービジョンとスマートサイトの言葉の由来や意味などについてのみ記載します。

 ロービジョンという言葉は、1950年代にニューヨークでブラインドと分けて使われるようになり、日本では1980年代に入ってから弱視に代わる言葉として使われ始めました。そして、1991年に厚労省が眼科医向けにロービジョンケアの研修を始め、2000年に日本ロービジョン学会ができました。2012年には診療報酬にロービジョン検査判断料が加わったことにより、眼科医の8.5%が認定医になっているそうです。

 スマートサイトは2005年にアメリカの眼科学会が始めたプロジェクトで、眼科医だけではロービジョンケアはできないので、他の専門分野の人と連携して患者のケアにあたるものです。日本では2010年に兵庫県眼科医会で「つばさ」というスマートサイトが作成され、今では34都道府県で立ち上げられており、近いうちにすべての都道府県で立ち上がる予定である。眼科医が入口となり、患者の次のステップへの後押しとなる取り組みが広がっています。

 午後から、第56回全国盲人代表者会議が行われました。全体会議の冒頭、竹下会長から昨日の定時評議員会の後に開かれた理事会において再び会長に選任された。「昨年日盲連が結成70周年を迎え、これを節目に今後の10年に向けてどう結び付き、どういう新たな出発を切るのか。この大会はこれらを問うものにしたいと考えている。次のステップにつながるためにも、この全体会、分科会で討議していただき、みなさんの声と知恵を結集していただきたい」という挨拶がありました。

 続いて、名称変更、情報保障、外出補償などの9本の柱からなる令和元年度運動方針(案)が提案され承認されました。

 その後、各団体からの提出議案の確認が行われました。以下は生活分科会、バリアフリー分科会、職業分科会の討議内容です。


1 生活分科会(塘添)

 この分科会では、「同行援護・移動支援」「意思疎通支援事業」「日常生活用具給付等事業」「高齢者問題」「リハビリ・訓練」「災害」「教育」「身体障害者手帳」「障害者差別解消法」「年金・手当」「その他」の38項目の要望事項について審議し、採択していきます。

 その中で、富山県からは「交通の不便な地域において、ガイドヘルパーが運転する車を利用した同行援護を認め、その移動時間や待機時間を報酬算定の対象に加えるよう制度の改善を要望する。」を今年も提出しました。

 この要望は他に三重県からも出され、今年度の運動方針の中にも反映されているように、道路運送法による白タクという問題点はありますが、その壁を乗り越えられる方策を検討し要望の実現に向けて取り組むことで採択されました。

 その他の要望事項については、一部修正が必要な項目もありましたが、全ての項目が採択されました。


2 バリアフリー分科会(濱野)

 バリアフリー分科会では41題の議題を「駅の安全対策」「各種交通運賃の割引など」「道路や歩道などでの安全対策」「情報保障」「決済方法」「家電製品・アプリ」「その他」の7項目に分けて討議されました。

 富山からは情報保障の項目で「テレビ放送において、災害情報などの緊急速報及びニュース速報の字幕の音声化、字幕を大きくするとともに、弱視者を含めた視覚障害者への配慮を要望する。また、ニュースなどの外国語の日本語吹き替え及び日本語訳が字幕化されているものについては、その音声化も要望する。」を提案し、無事に採択されました。


3 職業分科会(安田)

 出席者48名を確認し、静岡県の須藤正起さん、札幌市の古谷(ふるや)久幸(ひさゆき)さんを座長に選出して議事に入り、各ブロックから提出された全21議題(8項目)を順次採択するか否かを審議しました。

 以下に提出された議題を記します。

 【19条関係】提出1題 採択

1.視覚障害者の三療(あはき)における業権を擁護し、あん摩マッサージ指圧を生業にしている者達の生計の維持と生活の向上を図るため、あん摩師等法第19条の堅持を要望する。

 【受領委任制度】提出2題 2題とも採択

1.全ての保険者に受領委任制度への参加を働きかけるよう要望する。

2.受療委任制度の導入に伴い、はり、きゅうの施術に係る療養費の取扱いについて、医療との併用ができるよう見直しを要望する。

 【無免許・無資格】提出1題 採択

1.三療(あはき)における無免許・無資格医業類似行為者、違法業者の取り締まり強化を要望する。

 【理療教育】提出2題 1題目は採択、2題目は修正して採択

1.理療科教育現場の教員の資質の向上と、生徒の実技の強化のための対策を要望する。

2.学校及び養成施設において、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の技術力を向上し、就労現場で求められる施術者としての資質が身に付くための教育を実施するよう要望する。

 【あはきの雇用拡大】提出3題 3題とも採択

1.関係機関が一丸となって視覚障害あはき師の新たな雇用や就労形態の検討を行うことで、安定した雇用や就労形態を整備するよう要望する。

2.公的機関にヘルスキーパー職員を配置し雇用の促進を図るよう要望する。

3.国や公共機関において、視覚障害者の雇用を促進するよう要望する。

 【あはき・その他】提出1題 採択

1.厚生労働大臣免許保有証が身分証明書としても使用できるよう機能の拡大を要望する。

 【職場介助者(ヒューマンアシスタント)】提出6題 6題とも採択

1.あはきの療養費(受領委任)の手続きや事務作業を援助する新たな介助者制度の新設を要望する。

2.視覚障害を有するあはき自営業者が、職場介助者制度を利用できるよう要望する。

3.視覚障害者が行う療養費請求業務についての支援対策と合理的配慮を要望する。

4.職場介助者制度における介助員に対する助成期間の撤廃を要望する。

5.視覚障害を有する自営業者が、意思疎通支援事業の代読・代筆支援を利用して書類の処理ができるよう要望する。

6.個人事業主が、職場介助者を利用できるような制度の新設を求めるとともに、公務員にも職場介助者を付すことができるような制度の新設を要望する。

 【雇用・就労関係】提出5題 5題とも採択

1.官公庁における障害者雇用率水増し問題に強く抗議するとともに、各都道府県は市町村において雇用率の把握が適切に行われているかについて、早急に各団体において調査を実施するよう要望する。

2.国家公務員、地方公務員における「障害者の水増し雇用」を根絶し、公表にあたっては、障害者全体の雇用率だけでなく、障害種別の雇用率も公表することを要望する。

3.厚生労働省が定めた「障害者差別禁止指針」と「合理的配慮指針」に基づき、障害者の採用試験に対する募集に関し、全国の実態調査を行うとともにその結果を公表し、視覚障害者の採用・雇用促進につなげるよう要望する。

4.有期労働者が無期労働契約に転換できることの周知徹底と「正社員転換・待遇改善」の充実を要望する。

5.視覚障害者の職業、特に事務系の職種や職務内容などのデータベース化を要望する。

 以上、理療教育に関する1題だけ修正を加えて全議題が採択され終了しました。


 会議終了後、1日遅れの27日朝に富山県を出発し、1日目の旅行を終えた旅行団と合流しました(合計32名)。



★第3日目(5月28日 火曜日)

 "繋ごう 医療・就学・就労・福祉"

 "急ごう 大災害への備え"

 "無くそう 外出保障の地域間格差"

 "守ろう あん摩師等法19条"

の4本のスローガンを掲げ、日本盲人会連合第72回全国盲人福祉大会が札幌市民交流プラザ札幌文化芸術劇場hitaru(ヒタル)で開催されました。

 第1部の式典では、札幌市視覚障害者福祉協会の近藤久江(こんどう ひさえ)会長が地元主催者団体を代表して歓迎の挨拶を述べた後、竹下会長は主催者挨拶で、災害対策と情報保障の問題を挙げ、「これら重要問題に対し、平成の30年を分析・整理し、今後の10年に向けて、視覚障害を持つすべての人の福祉を担う団体としてみなさんと一緒に取り組むべく、この札幌大会を新たな出発点としたい」と述べられました。

 第2部の大会議事では、次の決議がなされました。

 1.視覚障害者の就労を促進するために、障害者を対象とした国家公務員選考採用試験を恒久化するとともに、職場介助者やジョブコーチの配置及び通勤支援を含む就労時の合理的配慮の拡充を要望する。

 2.視覚障害あはき師の業(ぎょう)の安定のために、あん摩師等法19条を死守し、無資格医業類似行為者の取り締りを強化するとともに、療養費の受領委任制度を速やかに取り扱うことができるよう職場介助者制度に準じた支援の実現を要望する。

 3.視覚障害者の安全な移動のために、音響式信号機や視覚障害者誘導用ブロックの敷設、弱視者に配慮した表示、駅ホームにおけるホームドア等の普及を要望する。併せて同行援護を利用しやすくするための制度改善と地域間格差の是正を要望する。

 4.国民の障害者に対する理解を深めるために、障害女性の二重差別を解消することを含む障害者差別解消法の改正と、全国都道府県において差別解消条例を制定することを要望する。

 5.ユニバーサルデザイン商品を拡大するために、商品の開発製造段階から障害者の意見を求めることをシステム化し、日常生活用具として必要な品目を拡大、地域間格差をなくすことを要望する。

 6.代筆・代読サービスの普及を図り、点訳・音訳奉仕者の養成を地域生活支援事業の必須事業に位置づけることを要望する。

 7.視覚障害者の選挙権を保障するために、点字・音声・拡大文字による選挙公報の発行を義務化することを要望する。

 8.テレビ字幕の音声化や副音声による解説放送の拡大、難視聴地域の解消を要望する。

 9.視覚障害のある児童生徒のインクルーシブ教育を保障するために、教科書だけでなくすべての教材をも含めた点訳・音訳・拡大文字等による支援を要望するとともに、伝統ある盲学校等での視覚障害教育の専門性を維持・発展させるよう要望する。

 10.高齢や独居視覚障害者が安全に地域生活を継続できるようホームヘルパー制度を充実させるとともに、防犯対策を講ずるよう要望する。そして、自宅での生活が困難になった時はグループホームや盲養護老人ホームへ容易に入所できるよう要望する。

 11. 2020年東京パラリンピックに向けて、視覚障害者のスポーツの啓蒙と普及を図るとともに、文化芸術活動の推進を要望する。

 私たちはこの大会に参加し、視覚障害者の現状と今日的課題、福祉に関する情勢と運動の展開等を理解し、また、会場で多くの仲間と集い、連帯の輪を広げました。

 来年は、6月14日(日)から16日(火)に仙台サンプラザを会場に開催されます。今年同様旅行団を結成して観光も計画しますので、共に参加し日盲連大会の雰囲気を味わうとともに、土地の風に触れる旅に参加しましょう。



◆第65回全国盲女性研修大会・名古屋大会

女性部部長 延野 悦子

 8月27日から29日にかけ、名古屋市の愛知県産業労働センター「ウインクあいち」と「キャッスルプラザ」において、令和元年度の第65回全国盲女性研修大会が開かれました。

 8月27日火曜日、九州地方の豪雨被害と大雨予報の中、今回は同行援護の方と二人だけで金沢発の「しらさぎ」に乗車して名古屋に到着。明日に備えてすぐホテルに入りました。

 28日の水曜は朝から雨の中、迷いながらも産業労働センターの「ウインクあいち」へ向かい、役割分担を打ち合わせた後に会場入りしました。

 12時まで代表者会議が行われて新役員の承認、そして各ブロックからの提出議題が審議され、決議案として拍手で承認されました。

 決議案は次の通りです。

① 出産・子育て等、視覚障害女性に対する二重差別が、一刻も早く解消されるよう要望します。

② 三療業による収入の著しい減少、一人暮らしの高齢女性が増加していることを踏まえ、障害基礎年金の増額を要望します。

③ 晴眼者との同居の有無にかかわらず代筆・代読サービスが受けられるよう、居宅介護サービスの見直しを要望します。

④ 一人暮らしまたは夫婦の両方が視覚障害者の世帯において、緊急入院時に医療機関等から求められる署名を、代筆等によって対応できるよう要望します。

⑤ 入院時にもホームヘルプサービスが利用できるよう要望します。

⑥ セルフレジは、視覚障害者が音声や拡大画面で利用できるように改良することを強く要望します。

⑦ 食品の賞味期限・消費期限は、文字を大きく見やすくし、商品のバーコード・QRコードの位置も統一するよう要望します。

⑧ 視覚障害者の多くが利用している、らくらくホン(ガラケー)の製造販売を継続するよう要望します。

⑨ 電車のドアの開閉が押しボタン式の場合でも、視覚障害者が乗降する場合は乗務員によって開閉を行うよう要望します。

⑩ 中山間地域に住む視覚障害者の移動を保障するため、福祉有償運送事業の充実を要望します。

⑪ 高速道路における通行料金の割引は、車両による登録方式を止め、身障手帳所持者が同乗する車両とするよう要望します。

 また、今大会のスローガンは以下の通りです。

・無くそう 福祉サービスの地域間格差を!

・チャレンジしよう 社会参加とICT機器に!

・実現しよう 安心して外出できる環境を!

・確立しよう 代筆制度と意思表示の新たなシステムを!

 13時から第1部の講演会では、講師のカレーハウスCoCo壱番屋創業者・宗次(むねつぐ)德二(とくじ)氏による「私のカレーなる人生」の演題通り、スパイスの効いたこれまでの人生をユーモアを交えて話されました。

 社会への貢献にと、朝早くからの花の手入れ、掃除の奉仕活動で健康を維持する話に涙し感動しました。

 第2部では、各ブロック代表からの「私の健康法」の発表を聞き、3人の助言者を交えて活発な意見交換が行われ、午後の研修を終了しました。

 交流会はキャッスルプラザに場所を変えて行なわれ、名古屋の味を満喫しながら楽しい時間を過ごしました。

 29日は9時に「ウインクあいち」にて受付をして、用具コーナーを見学しながら、気に入った物を買い求めました。

 10時より全国盲女性研修大会が、国会議員や竹下日盲連会長、河村名古屋市長など、大勢の来賓を迎えて盛大に開催されました。

 議事では4つのスローガンと提出された決議案が拍手で承認され、続いて、令和2年9月17日から19日に開催予定の兵庫県神戸市代表の歓迎の挨拶があり、12時に大会が終了しました。

 名古屋発の「しらさぎ」で21時に帰宅できました。豪雨情報が何回も出されていたので心配しましたが、富山県は大丈夫だったようで安心しました。



◆第65回全国盲青年研修大会・三重県大会

青年部 小林 徹蔵

 全青大会が9月22日と23日の2日間にわたり三重県で開催されました。

 今回の会場はアスト津、ホテルはグリンパーク津で、津駅の隣にありよかったです。

 1日目は受付をして、代表者会議に出ました。いつもどおり行事と会計などの議題があり、今年は2つほど新しい話題があったかなと思ったので書きます。

 まず1つ目は、来年の4月から青年協議会会長が東京の伊藤さんから静岡の片平さんになられるとのことです。

 2つ目は、災害に対し募金を集めて災害地に送ってあげようとのことで、どの程度どのような形にするのか今後決めていくようです。

 そして代表者会議が終わり、分科会となりました。第1分科会「移動・交通・生活」、第2分科会「消費生活・職業・教育」、第3分科会「組織改革」の3つに分けられていました。

 今回は第1分科会で富山の青年部から「駅の案内表示を壁柱に目線の高さに表示してほしい」と「トイレのマークの形と色を統一してほしい」の2つの議題が提出されたので、私はここに出ました。第2分科会では北信越ブロック大会でも新潟が提出した「国や地方自治体ごとの視覚障害者の雇用枠を設けて、公務員への門戸を広げていただきたい。また、その情報を公開していただけるよう要望する」という議題が出ていたので、この分科会にも少し顔を出してきました。

 第1分科会が富山からの提出議題だったので、第1分科会の最後の2つになった議題を書いておきます。

 一つは「テレビの災害情報の音声化と大きい文字で視覚障害者への配慮してほしい」と、もう一つは「アパートやマンションの入居において視覚障害者単独でもスムーズに手続きが進むよう法的措置を要望する」の2つでした。

 分科会が終わり、ホテルにチェックインしました。交流会まで時間があったので、津駅前を少し歩いてみました。コンビニや食事する場所はあったのですが、少し静かな感じで富山駅より寂しく感じました。

 ここからは交流会です。今回は大きな余興もなくお話があったくらいでした。食事はおいしく、あおさの味噌汁とローストステーキがおいしかったです。

 2日目、朝からびっくりなことがありました。それは朝食がバイキングで、私は嬉しかったです。食べたいものを取ってきて食べられる、いわゆる好きなものが少しずつ食べられるのは、全青大会で初めてで嬉しかったです。

 そうして9時から研修会で、テーマは「ロービジョンケア」と「生涯スポーツSSピンポン」の2つでした。

 私はロービジョンに出ました。ロービジョンは弱視のことで、視覚障害者の8割を超えているとのことで、神戸市では平成29年12月に「神戸アイセンター病院」で医師が病状を記入して「連携カード」を配付し、生活など手助けをしているらしいのです。

 富山では、まだまだロービジョンだからということでそこまでの支援は難しいですね。弱視と全盲の方を分けて対応するのはいろいろ大変だと思います。こんな感じで2日目が終わりました。

 最後に、三重大会に行って思ったこと気づいたことをひと事のように書きますが、ご了承願います。

 今回、三重県へは名古屋経由で近鉄に乗って津駅まで行ったのですが、その名古屋には大会前日に行き、一泊して津に行きました。名古屋駅前で泊まったのですが、地元の人や観光の人が共に利用できるお店が多くあり都会は違うなと思います。

 富山駅周辺は観光客がメインになっているような気がします。地元の人の生活雑貨や家電、子供関連の店が少なく困りますね。車のない人が富山駅に行くと何でもそろうような場所にしてほしいです。

 あと、私がお店でお買い物するときに、店員さんに弱視であることを分かってもらうことが大変ですね。今回はこの辺りで終わりたいと思います。



《事業報告》
◆理事会・定時評議員会・定期会員総会

総務部部長 佐生 秀一(さそう ひでかず)

1.令和元年度第1回理事会

 令和元年5月23日(木)14時からライトセンター研修室において、理事9名・監事2名の出席により第1回理事会が開催されました。

 会長は始めの挨拶で、先ごろ春の叙勲で当会副会長の堀惠一氏が旭日単光章を受章されたことの報告、お祝いを述べられている所に、事前に理事会欠席を表明されていたご本人が会場にお見えになられ、研修室は拍手の中お祝いムードに包まれました。

 その後、堀副会長からお礼の言葉が述べられて、宮中での授章式のためその足で東京へ向かわれました。

 続いて第1号議案・平成30年度事業報告について審議。ここでは、協会事業、センター事業(点字図書館・盲人ホーム)について詳しく報告がなされ、それぞれ質問等を受け、その後理事の皆さんの承認をいただきました。

 第2号議案・平成30年度決算報告についての審議では、社会福祉事業(本部会計)、社会福祉事業(施設会計)、公益事業(特別会計)、平成30年度用具会計決算書について説明がなされ、その後監査結果報告が新監事よりなされて、質問等を受けました。

 その中で、1年前の理事会の席で協会の財政が逼迫していることから財政の立て直しが急務であるとの指摘を受けたことを踏まえて、現在までの取り組み状況が併せて説明されました。

 財政検討委員会の成果が予想以上に進んで赤字幅は削減されているが、引き続き今年度も検討委員会でなお一層の議論が必要であると報告されました。

 第2号議案も全会一致で承認され、先の議案とともに6月の定時評議員会に付託されました。

 第3号議案・定時評議員会の開催についての審議では、6月2日(日)午前10時から評議員会を開催することを決め、この日の理事会を終了しました。

2.令和元年度定時評議員会及び第2回理事会

 令和元年6月2日(日)午前10時からライトセンター研修室において、評議員15名が出席して定時評議員会が開かれました。

 始めに会長は挨拶で、日盲連札幌大会に出席された中で中央情勢が述べられ、

① 今大会で竹下会長が再任され、日盲連の名称が今年10月1日から正式に「日本視覚障害者団体連合」になること。

② あはき19条訴訟は今年中か今年度中に結審するようであること。

③ 10月1日から消費税が10%になった時の福祉の対策について。

④ 身体障害者手帳がカード化され、市町村が対応するようであること。

 などが話された後、当協会の副会長堀惠一氏がめでたく旭日単光章を受章された事が報告されました。

 続いて審議に入り、第1号議案・平成30年度事業報告及び第2号議案・平成30年度決算報告、監査報告について審議され、両議案ともに挙手全員で承認されました。

 次いで、第3号議案・次期役員(理事・監事)の選任について、一人ずつ個別に挙手採決がなされ、理事12名・監事2名全員が選任され評議員会を終了しました。

 引き続き11時30分過ぎから、新しく選任された理事11名が出席して今年度の第2回理事会が開かれました。

 ここでは新役員、会長・副会長の互選が行われ推薦により、塘添誠次さんが会長に再任されました。また、堀副会長、山内副会長、安田副会長も前と同じ担当で再任されました。

 続いて業務執行理事、専門部長、及び専門部員について協議、決定してこの日の日程を終了しました。

3.バリアフリー映画鑑賞会・令和元年度定期会員総会

 6月9日(日)今年度初めての試みとして、午後からの定期会員総会に先立ちバリアフリー映画鑑賞会が午前10時から開かれました。

 これはバリアフリー映画の普及を社会貢献事業として取組んでおられる住友商事の提供を受けて実施され、今回の上映内容はこのリストの中から、

  東野圭吾ドラマシリーズ"笑(わらい)"(約30分×3作品)

① 『モテモテ・スプレー』

 監督:水落 豊(みずおち ゆたか)

 出演:濱田 岳(はまだ がく)、倉科(くらしな)力ナ、津川雅彦(つがわ まさひこ)

② 『あるジーサンに線香を』

 監督:石井聡一(いしい そういち)

 出演:笹野高史(ささの たかし)、菅田将暉(すだ まさき)、宮澤佐江(みやざわ さえ)

③ 『誘拐電話網』

 監督:英 勉(はなぶさ つとむ)

 出演:三上博史(みかみ ひろし)、ミムラ、石丸謙二郎(いしまる けんじろう)

 「笑い」に関しての短編集から、3つの味の「笑」をセレクト。久しぶりの映画鑑賞で、皆さんも楽しんでおられたようでした。

 昼食後、午後1時から同じく研修室において、令和元年度の定期会員総会が開かれました。式典に先立ち、平成30年度に亡くなられた会員の方々に対して黙祷を捧げた後、塘添会長は出席者に向けて挨拶されました。

 以下、挨拶の中から抜粋

① 当会副会長の堀惠一さんが旭日単光章を受章され、皇居において新天皇に拝謁された事。

② 3年前からあはき法19条問題で裁判が続いているが、今年度中には結審するような話がある。ぜひ国に勝訴してほしい。

③ 盲導犬の入店拒否問題では県の協力のおかげで、旅館業組合、飲食店組合に要望書を提出する事ができ、盲導犬の理解が広がってきたのではないかと思う。

④ センター書庫の消火装置やバルコニーの雨漏りの工事は、県の予算が全面的に認められ無事終了した。大変感謝しています。

⑤ 今年度も黒部学園においてヘルスキーピング事業が継続できる事になったことへのお礼が述べられました。

 次いで、来賓の富山県厚生部部長市村仁志(いちむら ひとし)様(代理 障害福祉課課長大村政人(おおむら まさと)様)、富山県社会福祉協議会会長岩城勝英(いわき かつひで)様(代理 専務理事車 司(くるま つかさ)様)、富山県身体障害者団体協議会前会長久々江除作(くぐえ よさく)様の各氏からお祝いの言葉をいただきました。

 また、内閣府特命担当大臣衆議院議員宮腰光寛(みやこし みつひろ)様(代理)、衆議院議員田畑裕明(たばた ひろあき)様(代理)、内閣官房副長官参議院議員野上浩太郎(のがみ こうたろう)様(代理)にもご臨席いただきました。

 式典終了後休憩を挟んで、新役員・センター新職員の紹介がなされて議事に入りました。

 平成30年度の事業報告、決算報告、監査報告について審議がなされ、拍手多数で承認。

 続いて平成31年度の事業計画案、予算案の審議に入り、同じく拍手多数で承認されました。

 3時半過ぎからは懇親会に移り、ここでは新役員の代表お二人の方に乾杯の音頭・終わりの万歳三唱を行っていただくなどしてご協力いただき、令和最初の大きな行事を無事終えることができました。

◆ 別表 令和元年度新役員名簿

 [会長]  塘添 誠次(とうぞえ せいじ)

 [副会長]

 堀 惠一(ほり けいいち)(施設担当)、山内 正一(やまうち しょういち)(厚生担当)、安田 庄内(やすだ しょうない)(文化担当)

 [業務執行理事・部長]

 総務部部長・佐生 秀一(さそう ひでかず)、施設部部長・笹木 希一(ささき きいち)、厚生部部長・濱野 昌幸(はまの まさゆき)、文化部部長・梅本 直明(うめもと なおあき)

 [理事]

 池田 一義(いけだ かずよし)(施設・厚生)、柳田 信子(やなぎだ のぶこ)(文化)、山本 なつみ(外部理事)、高島 豊(施設長・総務)

 [監事] 宮田 孝男(みやだ たかお)、高橋 克人(たかはし かつひと)



◆三療部会だより

三療部会長 堀 惠一

 第1回三療部会と令和元年度総会が6月30日(日)富山県視覚障害者福祉センター盲人ホーム、和室にて開催されました。

 午前10時から9名が参加し、ボランティアさん1名とガイドヘルパーさん1名に治療奉仕を行い、他はそれぞれにペアとなって施術交換し、技術の習得、情報交換に務めました。

 午後1時から令和元年度総会を9名の出席で行いました。30年度の事業報告に続いて30年度の決算報告があり、研修会の内容について、またやってほしいこと、文化祭での治療奉仕も続けることなど意見交換がされた後承認されました。

 その後、今後の部会でやってみたいことやちょっと教えてほしいこととして、頭部・顔面部のマッサージ、耳ツボ治療についてや、美容としてやせたい、シミをとってほしいなどの人がいらっしゃること、金属イオンの効果はどうかなどいろいろ話し合って終わりました。



◆ボランティアと利用者交流会

施設部部長 笹木 希一(ささき きいち)

 令和初のボランティアと利用者交流会が7月7日(日)、今にも雨が降り出しそうな空模様で心配でしたが、富山県視覚障害者福祉センターで午前10時から開催されました。最初に塘添会長の挨拶の後、利用者36名、付き添い11名とボランティア59名が集まり、点訳1グループと音訳3グループに分かれ、各グループで話し合いました。

 音訳グループは、図書の貸し出しを促進しライトセンターの活動を活発にするため、各ボランティアの人がデイジー図書を作る上での苦労話や、校正するのに時間がかかるので、家庭を顧みず打ちこんでおられることを聞いて、ただ面白かったでいいのかなと考えさせられる話でした。また、取材で街中へ出るときの苦労話やインタビューする時の声の拾い方や、騒音がひどくて声が入らないこともあるそうです。最近はカセットテープの利用が減り、デイジー図書、サピエ図書館の利用が増え、iPhoneなどのスマホでの図書利用が増えていく傾向にあるようです。

 11時30分からの全体会議では、4グループで話し合ったそれぞれの内容が報告されました。

 昼食後、センターの高島所長によるよりよいガイドの仕方・され方についての講習を受け、ボランティアと利用者がペアを組んで徒歩又は福祉バスを利用して富山市科学博物館へ行きました。

 見学後、2時30分に博物館を出発し徒歩又は福祉バスでライトセンターへ帰ってきました。健脚な人は往復徒歩で参加されました。

 3時からセンター研修室で閉会式を行い、施設部担当の堀副会長より挨拶があり、終了しました。

 今回の交流会に参加していただいたボランティア団体の皆さん9団体と、センター職員の皆さんの協力を得て終了する事ができました。

 次回は利用者の皆さんの参加を増やし、活発なものにしていきたいと思っています。見学したいところがありましたら施設部及びセンター事務局までお知らせください。お待ちしています。



◆センタークリーン作戦

施設部部長 笹木 希一

 気温が35度に迫るような猛暑の中、恒例のセンタークリーン作戦が7月21日(日)、利用者30余名と付き添い5名ほどで開催されました。10時から塘添会長の挨拶があり、直後に抜き打ちの避難訓練が行われ、全員が隣の会社の駐車場に避難しました。今回は高島所長が時間を計っておられ、2分51秒とのことでした。抜き打ちで行った割にはスムーズに避難が完了したと思います。

 センターに戻り、女性部は2階調理室・和室を中心に掃除をしていただきました。青年部とスポーツ部は高いところの掃除を手伝ってもらいました(蛍光灯やエアコンのフィルターなど)。その他の人は研修室を中心に1階ホールやトイレなどに分かれ、1時間半かけて掃除をしました。

 12時過ぎから御苦労さん会が行われ、松本相談役に乾杯の音頭を取っていただきました。佐生総務部長と施設担当の池田理事が、募金箱を持って皆さんからの寄付を集めていただきました。

 懇親会終了後、研修室の床を掃除して全日程を終了しました。ご協力いただいた皆さん、センター職員の皆さん、有難うございました。

 来年は、もう少し涼しい日になるといいなと思いました。



◆堀惠一氏旭日単光章受章記念祝賀会

富山支部 笹木 希一

 令和元年の春の叙勲で富山県視覚障害者協会副会長の堀惠一さんが旭日単光章を受章され、その祝賀会が8月3日(土)、ホテルグランテラスで80名が参加して開催されました。堀さんの交友の広さと人柄から、富山県・富山市・市議会議員・県師会等多くの来賓が参列され、盛大に執り行われました。

 県視覚障害者協会理事・梅本直明氏の先導で、堀惠一・ちずゑ夫妻がステージに設けられた席に座られました。来賓の皆さんの祝辞を受けられた後、挨拶に立たれ、「この叙勲は私一人が頂いたのではなく、皆さんと共に頂いたものと思っています。これからも自分なりにできることを皆さんと共にやっていきたいと思っております。」と述べられました。

 続いて久々江除作(くぐえ よさく)さんの乾杯の音頭で祝宴に移り、しばし歓談となりました。

 主催者である富山県視覚障害者協会会長の塘添誠次氏の「黒田節」が入った詩吟が披露されました。次に副会長の山内正一氏の「夫婦春秋(めおとしゅんじゅう)」の替え歌で、最後の「お前」というところを奥様の名前「ちずゑ」を堀さんに歌わせていました。

 最後に堀惠一さんのお礼の言葉に続けて、富山県保険鍼灸マッサージ師会会長の羽場澄夫(はば すみお)さんの万歳三唱で祝賀会を終えました。



◆第68回点字競技会・第20回パソコン競技会

文化部 柳田 信子

 残暑厳しい8月25日、点字・パソコン競技会が午前10時からライトセンターの研修室で16名が参加して行われました。

 最初に昨年度の優勝杯を返還し、来賓、審査員の紹介があり、大会長の塘添さんが、平常心で頑張って競技して下さいと挨拶をされました。

 そしてオリエンテーションが行なわれた後、競技に入りました。例年通り、記憶書き、聞き書き、写し書き、速読みの4種目が行われました。

 私は、中途失明者で高齢になってから点字を習ったので、なかなか点字を触読したり、打ったり出来ません。点字盤の定規に本当に1の点、2の点の穴があいているのか、点字用紙を取りのぞいて見たことがありました。やはり、思うようには出来ませんでした。

 その後、速読みは盲人控室で行われ、一人ずつ先生の前で読みますが、これがまた緊張します。そして、速読みが終わった人からロビーで静かに待っていて下さい、と言われたのですが、今回の文章は難しかったとか、あの文字が読めなかったとか、何文字読めたとか、わいわいがやがや。

 パソコン競技会がまだ終わっていないのも気にもせずに、すべて終わった安心感からなのか、いろんな話に花が咲きました。

 パソコン競技会は7名が参加して、朗読文の聞き書きなどいろんな課題に取り組んでおられました。難しそうな課題もあり、言葉の複雑さを感じました。

 私は、点字の部とパソコン競技会の2部門に参加しても、集中力が持続しないことを自覚していますので、パソコン競技会は辞退しました。

 午後の部は塘添さんの講習会が行われました。ブライユの考案した点字を元に、点訳のことをいろいろな角度から話をされ、点訳の難しさや、いろんな決まり事や、分かち書きの難しさが改めて分かりました。

 私は、Bitsの触読会で「初めての点訳」のテキストで教えてもらったことを思い出しながら、12ページのテキストのマス空けや、分かち書きなど勉強しました。午後2時40分に終了しました。

 しばらくして成績発表がありました。おどろき顔や、落胆顔が入り混じりながらも、拍手で受賞者の方をお祝いしました。

 審査員の方の講評の中で、速読みは1分間に200字を読みなさいと、土田先生からの伝言です。と言われ、そんな神業みたいなことは出来ないと思いましたが、毎日点字を読んだり、打つことを決意しました。


成績発表

【第68回富山県点字競技会】

・団体の部

1位 射水市チーム、2位 富山市チーム、3位 魚津市・下新川郡合同チーム

・個人総合 1位 鈴木修博(すずき しゅうはく)(射水市)

・一般の部 個人総合

1位 鈴木修博(射水市)、2位 佐生真理(さそう まり)(魚津市)、3位 安達 実(あだち みのる)(富山市)

・中途失明者の部 個人総合

1位 塘添誠次(とうぞえ せいじ)(射水市)、2位 谷内幸子(たにうち さちこ)(富山市)、3位 山口 勇(やまぐち いさむ)(高岡市)

・田島杯 田口明美(たぐち あけみ)(高岡市)

【第20回パソコン競技会(携帯電話も含む)】

1位 山口 勇(高岡市)、2位 田口明美(高岡市)、3位 塘添誠次(射水市)

 成績は以上の通りです。

 受賞された皆さん、おめでとうございます。



◆令和元年度宿泊研修「視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会」

厚生部部長 濱野 昌幸

 9月7日・8日の両日、小矢部市において今年も視覚障害者と家族激励大会が行われました。県内各地から70名の参加者があり、式典・歩行訓練・交流会・講演会と内容の濃い2日間となりました。

 式典は竹田小矢部市副市長様をはじめ、多くの来賓の方々にお越しいただき、激励のお言葉をいただきました。

 歩行訓練では真夏のような暑さの中、子撫川(こなでがわ)ダムから会場となる滝乃荘(たきのそう)までをゆっくりと歩きました。

 交流会ではカラオケの名人たちによる歌声を聴きながら、親睦を深めました。

 講演会では石川テレビ放送相談役の森田(もりた)正明(まさあき)氏を講師にお迎えして新聞・テレビ・インターネットなど、メディアの過去と現在についてユーモアあふれるお話をしていただきました。

 今年の激励大会では小矢部支部の山田支部長を中心にそつのないお手配りをしていただき、有意義で楽しい時間を過ごすことができました。心よりのお礼を申し上げます。ありがとうございました。



◆令和元年度富山県視覚障害者球技大会

厚生部 池田 一義(いけだ かずよし)

 令和元年9月29日(日)曇りのち晴れ。午前中は、南部中学校で第36回グランドソフトボール大会、ライトセンターでは第45回サウンドテーブルテニス大会女子アイマスクありの部が開催されました。

 グランドソフトボールは9時50分から開会式。林 大志(はやし ひろし)君が元気よく選手宣誓をして10時から試合開始となりました。

 Aチーム、Bチームにわかれましたが、人数が足りないためセンターの職員の皆さんにも入ってもらい、飛田(とびた)選手は一人でAチーム、Bチーム両方のピッチャーを務めました。試合は弱視が少ないせいもあり打線がつながらず両チーム苦労しましたが、最終的には、2対1でAチームが勝ちました。

 日差しが出て暑かったが皆元気にがんばりました。特に飛田選手が休みなく投げ抜いてくれました。ほんとにお疲れさまでした。来年は皆さんもっと集まり、普通の試合が出来ればいいですね。

 サウンドテーブルテニス女子アイマスクありの部では、11人が参加し、予選、決勝と熱い試合が展開されました。

 午後1時からは、男子アイマスクあり、男女アイマスクなしの部が行われました。例年似たような顔ぶれと、人数が少なかったが皆真剣勝負でした。今年からルールが少し変わり、審判も選手も戸惑いもありますが、試合をしながら慣れていけばと思います。

 センターの職員の皆さん、ソフトボールの審判の皆さん、レディースの皆さんほんとにお疲れさまでした。ありがとうございました。


 球技大会の成績発表です。(敬称略)

【グランドソフトボール】

優勝 社会人Aチーム

最優秀選手 飛田功平(とびた こうへい)

優秀選手 高橋 亨(たかはし とおる)、池田一義(いけだ かずよし)

【サウンドテーブルテニスA(アイマスクあり)女子の部】

優勝 本江(ほんごう)とみ子 2位 徳市和美 3位 柳田信子

【サウンドテーブルテニスA(アイマスクあり)男子の部】

優勝 中西美雄 2位 塘添誠次(とうぞえ せいじ) 3位 林 大志(ひろし)

【サウンドテーブルテニスB(アイマスクなし)男女混合の部】

優勝 池田一義 2位 太田蓉子 3位 赤石美枝子



《みんなの広場》
◆北海道旅行に参加して

富山支部 柳田 信子

 5月27日から30日にかけて、全国盲人福祉大会札幌大会旅行に参加しました。気持ちの良い、幸先の良い旅立ちとなりました。富山空港から総勢32名の人たちで、にぎやかに空港を飛び立ち新千歳空港へ着きました。

 バスで最初に「幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ想い出ひろば」を見学していると、私達のおしゃべりやガイドさんの説明をかき消すように、春ゼミがジイジイと鳴いていました。黄色いハンカチを触りながらめずらしい砂利道を歩き、展示されている物の説明や映画撮影の話を聞きました。

 それから夕張メロードに行き、果肉がオレンジ色で香りのあるメロンをニコニコ顔で食べ、メロンを買いたい気持ちをぐっと抑えてお店を出ました。

 高速道路で札幌へ行き、先発隊の人たちと合流してサッポロビール園へ行きました。ジンギスカンと生ビールをこれ以上飲めない、食べることが出来ないほど食べました。

 二日目の朝食後、大通(おおどおり)公園の広い道をヘルパーさんと一緒に歩きました。両側にリラの並木道があり、少し満開の時期が過ぎてはいましたが、花びらの薄紫色が歓迎してくれた感じがして大通り公園が一層広く感じました。

 そして今回の目的であります、第72回全国盲人福祉大会に参加しました。その後札幌場外市場で、また、おいしい海鮮丼と札幌ビールを飲みました。北海道は肉やお魚などなんでもおいしくて体重計が怖くなりました。

 そして、車窓から札幌時計台や北大の森などを見ながら、白い恋人パークへ行きました。そこではお菓子作りの実演を見たり、見学しながらお土産を買い求めたりして最後にソフトクリームを食べながらバスの所へ急ぎました。

 このお店は大人から子供達まで大勢の人たちが入店していて、何度もぶつかりそうになりました。だんだん手荷物は大きくなり、重くなりました。

 三日目は洞爺湖で遊覧船に乗りました。カルデラ湖としては、洞爺湖は日本で3番目の大きな湖です。ほぼ円形をした丸い湖ですが、カモメに餌をやったり大小いろいろな岩がいくつも突き出ていて、対岸の森を眺めていたらすぐに下船の時間になりました。

 その後ゴンドラに乗り、昭和新山へ行き見学しました。昭和新山は、頂上に溶岩塔が突き出ためずらしい火山で噴火で飛び散った噴石を持って帰りました。

 夕食後函館山へ夜景を見学に行きました。334メートルの山頂から眼下を見下ろすと、海岸のふもとから山の上まで明かりが広がっておりました。函館山の夜景は日本の3大夜景と言われており、町の明かりが宝石箱のようで、山の方は星空のようなちらちらとした美しい明かりでした。

 この夜は北海道へ来て一番の冷え込みだったのでしたが、寒さをこらえながら山頂展望台からは、なかなか離れることが出来ません。ガイドさんの言われるには、バスの駐車場の確保が難しい場所だそうです。

 最終日になり280店以上もの店舗がある函館朝市へ行きました。塩干物、青果物、珍味加工品、衣料品等々、いろんな品々があり荷物になることを忘れてしまって買ってしまいました。

 その後、函館五稜郭公園へ行きました。稜堡(りょうほ)と言われる五つの突角を配置した星形の5角形の形をした外観から五稜郭と言われています。公園を歩きながらレンガの壁を触ったりして見学しました。

 最後にトラピスチヌ修道院へ行きました。修道院の周囲は、藤の花やつつじの花が満開でとても美しく、そこでは自給自足の生活をしており、70名の修道女によって作られた手作りのクッキーやバター飴などが並んでいました。

 その後函館空港から羽田空港を経由して、楽しい思い出とともに19時30分ごろに富山へ帰ってきました。

 今回の北海道旅行の4日間は気温も高く、雨も2日目の夕方に少し降っただけでした。

 お世話になりました皆さま、ありがとうございました。



◆令和元年度宿泊研修に参加して

小矢部支部 牧野 清美

 家族激励大会の数日前にちょっと涼しい日が2、3日あり、気持ち秋を感じていたのですが、当日の9月7日は熱中症注意報が出るくらいの気温になってしまいました。

 子撫川(こなでがわ)ダムまでの歩行訓練が心配されましたが、歩き出した時間帯が15時過ぎで陽射しの強さが少し和らいできたように思いました。途中途中にある木陰にほっとしながらも、気持ちよい汗をかきながらの歩行訓練でした。

 また子撫川ダムでは、観光ボランティアの方に説明をしていただいたこともよかったです。

 その汗を流してくれたのが少し熱めの温泉。すっきりした気分でお楽しみの宴会場へ。

 アルコールの苦手な私は、どんな料理が出てくるのかワクワクしながら待ちます。1品1品、タイミングよく出てきます。熱い品は熱く、冷たい品は冷たく。ごく当たり前のことですが、このようにたくさんの人数の宴会の場合はこうはいかないように思いますが、今回の品々は本当にグッドタイミングでした。

 特に私が満足したのは稲葉牛のミニステーキ。柔らかくて本当においしかったです。満足の食事でした。

 8日の講演も、眠たくなることもなく、話の内容にグイグイ入り込んでいきました。話の内容によっては、ちょっと居眠り、そんな時間もあることもあるのですが、今回の講演は、興味のある内容が多くて本当によかったです。

 センターのホームページに講演が掲載されています。参加された方も、参加されなかった皆さん方も一度聞いてみませんか。とても興味のある講演内容でしたよ。

 私は開催市の会員なので、少しエコヒイキの部分もあったかもしれませんが今回の家族激励大会は、とてもよかったと思います。

 参加された皆さんいかがでしたか?



《事務局から》
◆消息 訃報

 増谷 秋子(ますたに あきこ)氏(射水市)  5月 逝去

 米山 通子(よねやま みちこ)氏(富山市)  8月 逝去

 松野 義春(まつの よしはる)氏(黒部市)  8月 逝去

 東 隆信(あずま たかのぶ)氏(富山市)   9月 逝去

 古市 米子(ふるいち よねこ)氏(氷見市)  9月 逝去

  ご冥福をお祈りいたします。



◆受賞

旭日単光章

 堀 惠一(ほり けいいち)氏         令和元年5月24日

第14回日本スポーツグランプリ表彰

 八木綾子(やぎ あやこ)氏(ダンス教室講師) 令和元年9月28日

  受賞おめでとうございます。



◆時事暦(4月~9月)

4月14日(日) 富山湾岸サイクリング2019(湾岸サイクリングロード) 10名

4月21日(日) 第19回富山県障害者スポーツ大会〔水泳競技〕(東富山温水プール)

5月18日(土)・19日(日) 「第46回北信越グランドソフトボール大会」が石川県で開催され、富山県から19名参加

5月19日(日) 第19回富山県障害者スポーツ大会〔陸上競技〕(県総合運動公園)

5月23日(木) 午後2時 令和元年度第1回理事会

5月26日(日)~28日(火) 「社会福祉法人日本盲人会連合第72回全国盲人福祉大会〈札幌大会〉」が開催され、富山県から総勢32名参加

6月2日(日) 午前10時 令和元年度定時評議員会、第2回理事会

6月2日(日) 出会いと語らいの集い(朝日町)

6月6日(木) 令和元年度点訳・音訳ボランティア養成講習会開講式 点訳6名 音訳5名

6月9日(日) 午後1時 令和元年度定期会員総会 会員60名

6月末  会報「ゆきしろ」第79号発刊

7月7日(日) ボランティアと利用者交流会(富山県視覚障害者福祉センター・富山市科学博物館) 会員36名 ボランティア59名

7月21日(日) センタークリーン作戦 約30名

8月3日(土) 堀惠一氏 旭日単光章受章記念祝賀会(ホテルグランテラス富山) 80名

8月25日(日) 第68回点字競技会・第20回パソコン競技会 点字競技16名・パソコン競技(携帯電話含む)7名

8月27日(火)~29日(木) 第65回全国盲女性研修大会(名古屋市) 2名

9月7日(土)・8日(日) 宿泊研修〔視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会〕(小矢部市 滝乃荘) 68名

 講演 「メディアは今~新聞・テレビ・ネット情報」

 講師 石川テレビ(株) 相談役 森田正明(もりた まさあき)氏

9月22日(日)・23日(月) 第65回全国盲青年研修大会(三重県) 2名

9月22日(日) 第19回富山県障害者スポーツ大会〔フライングディスク競技〕(県総合運動公園)

9月29日(日) 令和元年度富山県視覚障害者球技大会〔グランドソフトボール・サウンドテーブルテニス〕(南部中学校・センター) 34名

9月29日(日) 出会いと語らいの集い(射水市)



◆令和元年度後期の主な行事予定

10月6日(日) 第43回視覚障害者文化祭・福祉機器展(センター)

10月12日(土)~14日(月) 第19回全国障害者スポーツ大会(茨城県)

10月26日(土)・27日(日) 第28回北信越サウンドテーブルテニス大会(富山県)

11月10日(日) 三療研修会(センター)

11月23日(土)・24日(日) 北信越ブロック大会(長野県)

12月1日(日) 更生相談会・結婚相談室・意見交換会(センター)

12月3日(火)~9日(月) 障害者週間

12月5日(木) 理事会(センター)

12月末  会報「ゆきしろ」第80号発刊

― 令和2年 ―

2月24日(月) 第19回富山県障害者スポーツ大会〔卓球競技〕(県総合体育センター)

3月19日(木) 理事会(センター)

3月29日(日) 合同会議(センター)



《編集後記》

文化部部長 梅本 直明(うめもと なおあき)

 会員の皆様こんにちは。そして、いつも『ゆきしろ』をご購読くださっている皆様、今年度の役員改選により文化部部長を仰せつかりました南砺市の梅本です。未熟者ですがどうぞ宜しくお願い致します。

 幸いにして、以前からこの『ゆきしろ』編集会議に加わってご指導を受けて参りまして少しずつ内容が解るようになりありがたく思っております。

 いつも大勢の皆さんから投稿をいただき深く感謝を申し上げますと共に、大変なご苦労と多くの時間を費やして努力されておられることがひしひしと伝わってきます。本当にありがとうございます。感謝の気持ちでいっぱいです。特に、諸会議の報告文を投稿される方は録音され記録に忠実に、しかも時間も正確に寄稿くださいます。そうした過度な負担をお掛けしてはいけないと感じています。丁寧で几帳面な原稿を書く必要はありません。参加されて感じたこと、印象に残ったことを中心に、気楽に、そして楽しく書いてくださればそれで充分です。一緒に楽しみましょう!!

 また、「みんなの広場」という投稿欄もあります。ここには何の制限もありませんので、どうぞご自由に、気楽に、皆様方の思いを届けてください。そして、私たちの声を大いに発信して行きましょう。

 今回も沢山の皆様からご寄稿をいただき改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

 これからも文化祭を始めとする行事への参加等、温かいご支援とご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。



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