会報「ゆきしろ」71号

(平成27年3月発行)


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     第71号
(発行者)
 社会福祉法人 富山県視覚障害者協会
 〒930-0077
  富山市磯部町3丁目8番8号
 電話 (076)425-6761
  Fax (076)425-9087
 Eメール:bcb05647@nifty.com
 Homepage:http://www.toyama-ssk.com
(発行責任者)
 会長  中西 美雄


 上の題字は 鶴木大壽 氏によるものです。

【ゆきしろ(雪代)の意味】

 雪国にあって、大地が春の雪原と接する部分で静かに融けはじめ、しずくとなり、やがてかすかな流れをつくり、それが集まって春のはじめの雪どけ水となって音をたてて大河に注ぐ様を、古くから俳句における春の季語として「雪代(ユキシロ)」とよばれています。
 当協会が、このしずくが集まって大河をつくるように大きく発展していくよう、願いを込めて命名いたしました。

     【ゆきしろ71号 目次】

《巻頭言》
◆確実に進んでいる障がい者福祉  会長 中西美雄

《大会参加報告》

◆第60回記念全国盲青年研修大会・岩手大会  青年部 濱野昌幸

◆第60回記念全国盲女性研修大会・東京大会  女性部 部長 柳田信子

◆第23回北信越サウンドテーブルテニス大会  射水支部 本江とみ子

◆平成26年度日盲連北信越ブロック会議 代表者会議  会長 中西美雄

 女性部研修会・協議会  女性部 部長 柳田信子

《事業報告》

◆平成26年度ボランティアと利用者交流会  施設部 本江とみ子

◆第63回点字競技会・第15回パソコン競技会  文化部 高島ヒサ子

◆平成26年度宿泊研修「視覚障害者と家族激励大会」  厚生部 部長 白口 務

◆第38回視覚障害者文化祭・福祉機器展  文化部 部長 上坂敏彦

◆第40回富山県視覚障害者球技大会  厚生部 佐生秀一

◆平成26年度三療研修会  副会長(三療部会長) 堀 惠一

◆平成26年度更生相談会  副会長(厚生部担当) 山内正一

◆三療部会だより  副会長(三療部会長) 堀 惠一

《みんなの広場》

◆富山三つ星山の会より  富山三つ星山の会事務局長 桐井英志

◆6月例会ジップラインアドベンチャー立山に参加して  上沢淳一

《事務局から》

◆消息

◆受賞

◆時事暦

◆平成27年度の主な行事予定

《編集後記》  文化部 部長 上坂敏彦


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《巻頭言》

◆確実に進んでいる障がい者福祉

会長 中西美雄

 平成26年の日本列島は災害に明け災害にくれたような感があります。何十年ぶりに1回とか100年に1回という表現をよく耳にしました。中でも、8月の広島豪雨、9月の木曽の御嶽山の噴火、11月の長野県北部での地震は心に強く残りました。

 その他にも台風の襲来や爆弾低気圧による強風と大雨も連続しました。幸い富山県にはさしたる被害をもたらすことがなくてよかったとは思いますが、いつわが身に降りかかってくるかは誰にも予測はできません。「備えあれば憂いなし」ということでしょうか。

 さて、そんな中、700億円という巨額の国費を使って実施された総選挙。「第1の理由は、消費税の2パーセント引き上げを18か月延長することの是非を問いたい」ということでありましたが、これについては多くの国民は是であることは容易に想像できます。それよりも、その奥に控えている集団的自衛権の変更であり憲法の改正であったように思われます。

 しかし、我が国を取り巻く環境の悪化や野党の準備不足などあって、与党の圧勝に終わりました。与党は、3分の2の議席を確保し、参議院においても同様の議席を獲得すれば容易に憲法が改正できるようになります。この選挙によって安倍総理大臣は6年間は安定与党として国政を運営できるようになりました。

 一方本県においては、県議会自民党議員団のご尽力によって「障害のある人の人権を尊重し県民が共にいきいきと輝く富山県づくり条例」いわゆる「障がい者差別解消条例」案が議員提出議案として、去る11月県議会の本会議において全議員賛成のもと成立いたしました。

 この条例は、国の「差別解消推進法」の施行日とともに平成28年4月から実施されることになっています。内容的には県の責務、県民の責務を明確に規程し、基本的人権の尊重、障害の有無に関わらず相互に人格と個性を尊重し合う共生する社会の実現が望まれるとしています。

 今後は、各市町村における同様の条例が制定され、国の差別解消法、県の条例と市町村の条例が相俟って少しでも障がい者への差別、偏見、いじめ、無理解がなくなることを望んでいます。

 今年も各協会事業に対し多くの会員の皆さんのご協力をいただきました。7月の「ボランティアと利用者交流会」は婦中町の中央植物園でした。平成11年以来15年ぶりに訪れた植物園でしたが、庭園の庭木も大きくなって、水辺には多くの小鳥たちが集まってそれぞれの鳴き声を競っているかのようでした。

 また、10月の文化祭は多くの会員の皆さんの参加とボランティアグループの皆さんのご協力によって盛大で楽しい一日をおくることが出来ました。午前の演奏会と午後の発表会は出席者の胸を打つパフォーマンスで本当に良かったと思いました。

 11月に行われました「北信越サウンドテーブルテニス大会」では2年連続の団体優勝を獲得しました。個人戦においても優勝・準優勝など富山県選手団の活躍に感動の拍手を送りました。

 最後になりますが、平成26年も会員の皆様から多くのご支援とご協力をいただきました。協会事業も滞りなく終えることができました。心よりお礼申し上げます。来る平成27年も「一人一人が協会を支え、協会が一人一人を守る」という思いで一丸となって厳しさが増してゆく福祉情勢を後退させないようにがんばっていきましょう。


《大会参加報告》

◆第60回記念全国盲青年研修大会・岩手大会

青年部 濱野昌幸

 8月29日から31日、岩手県盛岡市で行われました全国盲青年研修大会に参加してきました。毎年この大会には参加させていただいていますが、今回で15回目になります。15年も通い続けていることになります。青年協議会の常任委員も6期11年目です。国会議員ならそろそろ総理大臣か議長の椅子が見えてくる頃です。

 そんな私から見て今回の大会は非常に整った大会でした。駅直結の近代的なホテルで、会場をワンフロアにまとめ、ゆとりのあるスペースが確保されていました。

ボランティアさんたちは統一された襷掛けで分かりやすく、人数も40人以上と十分に用意されていました。その上、記念講演まで開いていただいて、視覚障害当事者の大学の先生から、視覚障害者の歴史をもとに我々への叱咤激励もいただきました。本当に行き届いた大会で、不足・不自由が全くありませんでした。ただ、「分相応」という言葉の好きな私としては金をかけて参加者を「廃用症候群」にしているような気がしないでもありませんでした。

 さて、この大会の中で最も重要なもののひとつに来年度の全国盲人福祉大会に提出する議題を決めることがあります。全国の青年部から提出された議題を分野ごとに分けて分科会で精査します。そこから選出された9題をさらに全国委員と常任委員で、福祉大会に提出する3題に絞ります。今年は以下の3題になりました。

① 視覚障害者の就労の拡大に向けて、すべての地方公務員試験において、点字、拡大文字、及び音声読み上げソフト利用による受験、試験時間の延長等の合理的配慮が提供されることを求める。また、活字印刷物への対応や自力通勤、介助者なしでの職務遂行など、実質的に視覚障害者を排除することに繋がる採用条件を撤廃するよう強く求める。

② 視覚障害者が、スマートフォンや携帯電話を用いて周囲の情報を容易に取得できるシステム等の開発を求める。例えば、屋外に加え、屋内でも位置情報を取得できるシステム、電車内のアナウンスと同内容の情報を手元の端末にも配信するシステム、歩行中に、自動車や自転車の接近を知らせるシステムなどの研究開発を求める。

③ バリアフリー新法に該当しない駅であっても、視覚障害者のニーズを十分に反映して、安全施策を早急に実施してください。

 青年協議会のしていること、目指していることをほんの少し知っていただけましたか?

 来年は広島県福山市で開催されます。私の最後のご奉公となる大会です。ようやくここから卒業できます。以上、ご報告申し上げます。


◆第60回記念全国盲女性研修大会・東京大会

女性部 部長 柳田信子

 政治、経済、文化の中心であり、そして都心の近代建築や、下町の粋な伝統文化、さまざまな顔をもつ首都東京において「第60回記念全国盲女性研修大会・東京大会」が、9月7日(日)から9日(火)にかけて「メルパルク東京」で行われました。

 60年の歩みをふり返り、運動の成果を評価するとともに今後の運動のあり方について協議、研修して、情報交換を行い、合わせて総合交流をふかめることを目的として研修会が行われました。

 ☆ 同行援護事業の充実で社会参加を促進しよう

 ☆ 女性の地位向上で心豊かな社会を

 ☆ 家庭生活訓練事業で豊かな生活を

 ☆ ホームヘルパーの活用で安心した入院生活を

 上記のスローガンのもと、午後2時から全国委員会が行われました。富山県は、3年目の全国委員なので、初日から参加しました。

 新城(しんじょう)女性協議会会長の挨拶に続いて最初に出席確認をしました。全国委員、役員とも、今回は26名全員の出席者があり、明日の代表者会議に備え、議事に入りました。

1.平成25年度事業報告、収支決算並びに監査報告をして、承認。

2.平成26年度運動方針、事業報告案並びに予算案を審議して、承認。

3.代表者会議提出議題について、訂正あるいは追加の項目がないことを確認して、承認。

4.大会宣言案・決議案について、承認。

5.研修会・大会の役割分担について、承認。

6.女性協の歩み第2号について、10月下旬に各支部に墨字・点字・CD版をセットにして送付することを承認。

7.会報「あかね」、今年は、99号と100号を合併号として、年1回とする。その原稿の依頼を含めて承認。

8.役員改選後の新しい常任理事を承認。

9.その他、明日の午後、急遽秋篠宮妃殿下が臨席されることの諸事項について説明。

 午後4時30分に全国委員会は終了しました。

 2日目は、午前9時から、全国代表者会議が106名の出席者のもと、開始されました。新城会長の挨拶に続いて、今回は、WBUAP(世界盲人連合アジア太平洋地域協議会)の現状報告を会長の田畑さんより、北欧、アジアの盲女性の現状の実例をあげて話されました。

 そして議事に入り、昨日の全国委員会の議案の通りに第1号議案から第8号議案まで長時間に渡り項目ごとに審議して、原案どおりに承認されました。

 第3号議案では、同行援護事業に地域格差があることで、なかなか地方の県では、公共交通機関を利用して同行援護は利用することが難しい。格差をなくして、もっともっと誰もが利用しやすい制度にして欲しい。これらを含めて、承認されました。

 午前11時40分に代表者会議が終了しました。午後1時から第1部の講演会が行われました。

 午後の部からは、急遽お忍びで、秋篠宮妃殿下が貴賓席におつきになられ、第1部と第2部にご臨席くださいました。

 講師に、元オリンピック選手増田明美氏をお迎えして「『自分』という人生の長距離ランナー」と言う演題で、アスリート時代のつらくて苦しかった日々のこと、そしてスポーツジャーナリストとしてラジオ番組に出演していた頃のこと、またキャスターとして取材に行った時のことをユーモアたっぷりに話されました。

 私たちにも共通することだと思いますが、「明るさ求めて暗さ見ず」また、「笑顔のチームは勝つ」という言葉が印象に残りました。声のトーンがきれいな方でした。

 第2部は、全国から9名の代表者の方のレポート発表と意見交換会が行われました。「バリアフリー商品と私―使ってよかったと思うもの、あったらいいと思うもの」というテーマです。

 助言者に、共用品推進機構専務理事の星川安之(ほしかわやすゆき)氏、東京都消費者啓発員の鈴木伸子(すずきのぶこ)氏、日本盲人会連合会長の竹下義樹(たけしたよしき)氏を迎え、9名の代表者それぞれの日常使っている品々の発表がありました。

 ほとんどの人が音声体重計を使用されていて、あったらいいと思うものに、外出時に、自分の行きたい所へ連れて行ってくれるロボットがあったらいいなぁという人がおられました。

 また、バリアフリー商品だけではなく、私たちは、心のバリアフリーをもち、健常者と共に感謝とありがとうの気持ちで、暖かい輪を広げていきたいと話された方もおられ、いろいろな視点からの発表がありました。

 フロアーからも活発な意見が沢山出ました。午後4時30分に研修会が終了しました。

 3日目は、フルートの歓迎演奏の中、1200人余りの多くの参加者で大会が始まりました。秋篠宮妃殿下のご臨席のもと足立区支部女性部長荻野美恵子(おぎのみえこ)さんの開会宣言の後、第1部の式典が始まりました。

 国歌並びに女性協議会の歌を斉唱し、榎本和代大会実行委員長、竹下義樹日本盲人会連合会長、新城育子女性協議会会長、笹川吉彦東京都盲人福祉協会会長、それぞれの立場での挨拶がありました。その後、秋篠宮妃殿下のお言葉を賜り、多くの来賓の方々の祝辞を戴き、式典は終了しました。

 第2部は最初に議事が行われ、代表者会議、研修会報告を行い、拍手で承認されました。最後に大会宣言と大会決議が読み上げられ、満場一致の拍手で採択され、3日間の研修大会は閉会しました。

 今回は、さわやかな秋風の中、移動時にも高層ビルの谷間や東京タワーを見ながら、天候にも恵まれた記念大会でした。

 次期開催は、平成27年9月1日(火)から3日(木)にかけて、宮城県松島町で行われます。

 自分にとって、一番良い明日を見つけに共に行きませんか♪♪


◆第23回北信越サウンドテーブルテニス大会

射水支部 本江(ほんごう)とみ子

 第23回北信越サウンドテーブルテニス大会・富山大会が11月23日と24日の両日にかけて、富山大学第2体育館において開催されました。

 私たち富山からは男子5名、女子6名が参加しました。1日目は個人戦で、アイマスクありA男子の部、アイマスクありA女子の部、アイマスクなしB男女混合の部、2日目は団体戦が行われました。ゲームは11点3ゲームスマッチです。

 1日目の個人戦アイマスクありAの女子の部は、3人ずつ三つのグループに分かれてリーグ戦を行い、それぞれのグループの1位が決勝に進出します。

 私のグループには、北信越大会ではここ数年はいつも優勝しておられ、また全国大会でも入賞されている長野の住吉(すみよし)さんがいました。それも初戦の相手が住吉さんです。強敵です。こんな相手には勝てるわけがないという思いで、試合に臨みました。

 予想通り、1ゲーム目は、スピードあるサーブをなかなか返すことができず、大差で負けてしまいました。しかし、2ゲーム目は、シーソーゲームとなり、最後はジュースになりましたが、幸運にもこのゲームを取ることができました。3ゲーム目は私が少しリードするというかたちで進み、そこで相手はあせったのではないでしょうか。そこから相手のミスが続き、私がそのゲームも取ることができ、2対1で勝つことができました。

 2人目の相手は富山の中田さんです。1ゲーム目を中田さんに取られてしまいました。ここで中田さんに負けたら、せっかくあの強敵の住吉さんに勝てた意味がありません。ここは絶対負けられないという思いで2ゲーム目、3ゲーム目をなんとか取ることができ2対1で勝つことができました。

 私は、決勝戦に残れたのです。そして他の二つのグループをみると、柳田さんと徳市さんが勝ち上がっていました。決勝戦は、この3人でリーグ戦を行い順位が決まりますので、なんと、富山県勢が1位から3位までを独占したことになったのです。

 決勝リーグ戦の最初の相手は徳市さんです。ゲームカウント1対2で負けてしまいましたが、3ゲーム目はジュースにまでなっていたので、後少しだったのにと、悔しい思いをしました。そして、次の試合の柳田さんとは、0対2で私は負けてしまい3位となりました。

 個人戦の結果は次のとおりです。

・STT-A男子個人戦

 優勝 辻(つじ) 英雄(ひでお)(新潟県)

 2位 井上(いのうえ) 博徳(ひろのり)(新潟県)

 3位 開田(ひらきだ) 正一(しょういち)(石川県)

・STT-A女子個人戦

 優勝 徳市(とくいち) 和美(かずみ)(富山県)

 2位 柳田 信子(富山県)

 3位 本江 とみ子(富山県)

・STTーB男女混合個人戦

 優勝 小坂(こさか) 雅博(まさひろ)(石川県)

 2位 太田(おおた) 蓉子(ようこ)(富山県)

 3位 長谷川(はせがわ) 由美(ゆみ)(新潟県)

 2日目の団体戦には、11チームの参加があり、我が富山県からはA・B・Cの3チームが出場しました。

 団体戦のチーム編成は、アイマスクありの女子、アイマスクなしの男女混合、アイマスクありの男子の3名です。

 私たちCチームは、池田さん、林君の3人で1回戦からの出場となりました。最初に当たったのが新潟県のCチームで、この試合は3対0で勝利することができました。次の準々決勝の相手は、福井県のAチームです。この試合では私は負けたのですが、後の2人が勝ったので準決勝に進出することができました。ところが、準決勝の相手はなんと同じ富山県のAチーム(徳市、太田、塘添)だったのです。

 試合はAチームに続けて2敗してしまったので、決勝には進めませんでした。そして私たちは、長野県のAチームと3位決定戦を行うこととなりました。この試合では池田さんが勝ったのですが、私と林君が負け、3位入賞はなりませんでした。残念でしたが、私たちCチームがここまで勝ち上がってこられたのは、池田さんと林君の活躍が大きかったと思います。

 団体戦の結果は、

 優勝 富山県Aチーム

 2位 新潟県Aチーム

 3位 長野県Aチーム

 この大会を終えて思ったことは、個人戦の優勝者は新たな顔ぶれとなり、入賞者の順位が入れ替わるなど、世代交代を感じる大会でした。

 また、昨年に引き続き我が県が団体戦で優勝し、個人戦ではアイマスクありAの女子では我が富山が1位、2位、3位を独占し、アイマスクなしでは2位となるなど、すばらしい活躍ぶりでした。

 来年は新潟県で開催されます。最後に応援に来てくださった皆様ありがとうございました。また、この大会運営に携わってくださった審判員(レディース)、役員、センター職員の皆様に、感謝いたします。ありがとうございました。


◆平成26年度 日盲連北信越ブロック会議

 代表者会議

会長 中西美雄

 平成26年度の北信越ブロック会議は、昨年度の大雪により日盲連会長や長野県の代表者の皆さんが交通手段の遮断によって出席できなかったことを踏まえて、今年度から雪の季節を外して11月最終土・日に開催することになりました。ところが、1週間前に開催県である長野県北部で大地震があり、開催が危ぶまれていましたが、開催県の努力によりどうにか開催することが出来ました。

会場は、長野県大町市にあるホテル「緑水亭景水(りょくすいていけいすい)」で、富山県からは代表者会議6名(事務局1、付き添い1を含む)と女性協11名の計17名で参加してきました。

交通手段としては、富山県の福祉バスを利用させていただきました。地震の影響で長野市を経由し、オリンピックロードを通るという大回りしたせいもあり、開会式に10分ほど遅刻して到着しました。

1 開会式

 到着が遅れた分、開会式を待っていてくださいました。到着早々に開会式が始まり、長野県の田村理事長から「雪を避けてこの時期に開催することにしましたが、地震という思わぬ災害に見舞われ開会が危ぶまれていましたが、各県のご理解をいただき開催できたことを感謝します。そして、この二日間余震のないことを願っています」と開会のあいさつがあり、続いてブロック長の小山福井県会長から、開催県に対し大地震へのお見舞いの言葉、開催の準備への感謝の言葉と出席者への団結の必要性を訴えられました。そして、各県代表の自己紹介があり開会式が終了しました。

2 代表者会議

 2時50分より北信越5県の代表者が集まり、同地域にかかわる問題点や来年の日盲連大会に提案する議案などの審議を行いました。

 議長に長野県の石田副理事長を選び、始めに出席者の自己紹介(福井県5名、石川県3名、富山県5名、新潟県3名、長野県5名)の後、主催県代表の挨拶があり、議案の審議に入りました。

・第68回全国盲人福祉大会(岐阜大会)への提出議題の審議

 長野県から1題、福井県から2題の提案があり、この中から2題を全国大会へ提案するものです。

福井県提案1:日常生活用具の支給決定は各市町村へ移行されましたが、各市町村で格差が生じている。したがって利用者の要望に応じた対応をしていただきたい。また、利用者が要望すれば、新しい日常生活用具でも支給品目として決定できるようにしてほしい。なお、耐用年数においては短くするか撤廃するかしてほしい。

福井県提案2:災害時に障がい者に対し、すみやかに避難指示をだし、避難援護者が誘導にあたってくれる体制を構築するとともに、避難所までのバリアフリーの整備(点字ブロック、音声信号機など)をお願いしたい。また、避難所内においても、バリアフリーの整備(点字ブロック、音声装置など)と避難所をよく把握した誘導者を配置してほしい。なお、各市町村において、障がい者のニーズにあった避難マニュアルを早急に策定してほしい。

長野県提案:視覚障がい者に対しては、さらに多くの自治体で点字による受験を取り入れるよう要望する。

・福井県提出議案について

Q(新潟):先日竹下会長の講演を聴く機会があり、福井県提案1については市町村にゆだねられているので、日盲連に要望してもなかなか進歩しないとの見解が示されています。

A(富山):新潟さんのおっしゃるとおりですが、そうではなくて厚生労働省に対し一定の関わりを持ってもらい、耐用年数であるとか基準価格であるとか、新製品を追加するとかの作業を全国統一でやってもらわないと、1団体や1個人が自治体と交渉しても簡単には受け入れられません。

Q(石川):平成18年までは厚生労働省が決定し、各市町村へ伝達していましたが、それ以降はテクノエードの資料を市町村が参考にしています。今年の10月に日盲連が視覚障がい者用の日常生活用具の一覧表を発表しました。これを厚生労働省に示し、そこから各市町村へ指示していくというのが良い方法であると思います。

A(福井):今、石川さんがおっしゃられたように日盲連が策定した参考資料を厚労省へ示し、厚労省から参考資料として各市町村へ指示してもらえるようにするのが良案かと思いますので、日盲連の理事会で強く主張して実現できるように努力します。文面については石川県・長野県と相談し成案を得たいと思います。

Q(長野):福井県提案2について、長野県においては県下各市町村を対象にした「障がい者避難マニュアル」の素案があります。この問題については、各団体がそれぞれの自治体と視覚障がい者の特性について理解を深めたうえでしっかりしたものを策定された方がいいと思います。

A(新潟):新潟県においては、中越地震の後災害対策は充実しているように思います。最近では、福祉避難所として福祉的ニーズのある人を一般避難所と分けるということが進んでいます。災害の多いところは、対策が進んでいるようですし、そうでないところはあまり進まないように思います。

議長:この問題は日盲連へ提出するというよりも、各団体が持ち帰って活動を続けてもらえればと思います。

・長野県提出議案について

Q(富山):富山県では点字受験を認めていますが、受験者がいなくて困っていますが、北信越内で点字受講者はおられますか。

A(新潟):新潟市で女性の点字受講者が一人あり、現在福祉課に勤務しています。

Q(石川):この提案でいいのですが、私としては冒頭に「障がい者差別解消法の合理的配慮として」の一文を付けたしていただければと思います。

 審議の結果、第68回全国盲人福祉大会への北信越からの提出議題としては、福井県提案1と長野県提案ということに決定しました。

・理事会報告(小山ブロック長)

 今年は5回の理事会が予定されこれまでに4回が終了しています。そのうちの3回が全国大会の準備にかかわるもので、4回目が6月に開かれました。ここでは、全国大会で採択された議案を各機関へ陳情するためのものでした。私は厚生労働省へ10数名と行ってきましたが、これまでは窓口で陳情内容を説明しただけで帰っていましたが、今年は数名の職員が対応し、こちらの意見を述べ当局の見解を質したりして有意義な陳情であったと思います。残りの1回は12月に行われる予定になっています。

・あはき協議会報告(田村委員)

 今年のあはき協議会は10月11日に開催されました。今回は、理教連、業会団体、学校協会などから委員を出して構成されているあはき問題推進会議との合同開催で、法19条の問題、法18条2項の問題、無資格無免許対策について話し合われました。このうちの無資格無免許対策については、いくら関係機関に要望・陳情しても遅々として進まないことを踏まえて竹下会長としては、裁判闘争に持ち込むしかないだろうという考えを表明されています。しかし、裁判に持ち込んでも日盲連だけではどうにもならないだろうから、可能な裁判体制を整えて行きたいとのことでした。

・各県の情報交換会

 福井県:埼玉県での盲導犬への虐待や白杖歩行をしている女子高生への暴力の問題、栃木県での下車予定地以外で降ろされたことにより交通事故死につながったタクシーの問題など、多くの視覚障がい者を巡る事故や嫌がらせが起きている現状において、福井県ではすべての会員にアンケート調査して「困っていること、手を貸してほしいこと、危険な目にあった事例など」を調査しまとめた上で、新聞記事を通して広く県民にアピールしていくことを計画しています。

 富山県:4月に富山市と協会とが福祉避難所協定を結びました。市役所から示されたマニュアルはセンターの事情や視覚障がい者への配慮などに欠けていると思われますので、視覚障がい者が使いやすい・暮らしやすいマニュアルを作ろうと努力しているところです。もう一つは、「同行援護従事者養成講習会」を今年から協会が実施することになり、これまでホームヘルパー2級を持たないと受講できなかったものを同行援護だけを行いたいという人も受講できるようになりました。

 長野県:同行援護の講習会を3回(延べ80名)を行いました。また、私たちが運営しています就労施設B型ですが、今年で10周年を迎えました。利用者が20名と職員が11名です。今年から新たに「いなりずし」の製造販売を始めまして近くの高校へ出張販売に出かけています。

Q(富山):録音図書のことですが、皆さんのところではテープ図書とデイジー図書の割合はどのようになっていますか?

A:福井県は全てデイジーです。

  新潟県は平成27年4月からデイジーに代わります。

  石川県は4月から自館の刊行物は全てデイジーになりました。一般図書については新刊物はデイジーですが、カセットで現在あるものについては対応しています。

Q(富山):新潟県ではタンデム自転車が許可されましたが、どのようなアピールをされたんでしょうか。

A(新潟):体験会をしてマスコミを利用したのが良かったようです。警察が許可した最大の理由は、事故がなかったことですね。

・光の泉賞

 毎年日盲連大会で日盲連顕彰によって表彰される「光の泉賞」の推薦ですが、慣例によって今年は長野県から候補を挙げさせていただきます。そこで長野県からは副理事長である石田(いしだ)八十吉(やそきち)さんの奥さま石田ようこさんを推薦したいと思います、と田村理事長より推薦があり満場一致で承認されました。

・北信越ブロック内での来年度の行事について

 グランドソフトボール大会は5月16日(土)・17日(日)福井県永平寺町(えいへいじちょう)。

 北信越STT大会は10月31日(土)・11月1日(日)新潟県。(会場は未定)

 北信越ブロック会議は11月28日(土)・29日(日)福井県小浜市(おばまし)。

3 講演会

 11月30日10時から日盲連会長の竹下義樹氏による「中央情勢報告」という演題で約1時間にわたり講演がありました。

 講演の内容は「福祉全般」「職業問題」「個別の課題」の三つに分けてお話になりました。

1.福祉全般

 1月に国連の障がい者権利条約の批准が世界で141番目になされました。この批准によって、障がい者の生活がどのように変わったか? 問題はその条約に基づいて法律がどのように改正されたか、そしてその法律によってどのような制度が動き出すか、この制度によって自治体の政策がどのように変わっていくのか、ここまで来ないと我々の日々の生活が変わったと感じることができません。

(1)障がい者差別解消法

 我々の念願の法律です。その目的として「障がいのある人もない人もともに住みやすい地域社会を作る」いわゆる共生社会を実現するといっています。そんな社会を作るには「環境の整備」その中身は段差をなくする、点字ブロックを整備する、音響信号を設置する。「公共機関も民間事業者も障がい者を不当に差別してはならない」これは法律的義務として書かれています。

 さらに「公共機関は法的義務として障がい者の平等を作り出すための合理的配慮をしなければならない」。残念ながら「民間事業者は努力目標である」と書かれています。この公共機関と民間事業者との差は、どのような形で我々にかかわってくるのか注目しなければなりません。

 例えば、ペットを連れて飲食店に入るのと、盲導犬と伴に入るのとは同じに扱ってもらっては困るということです。「ペットと盲導犬とは違う」ということをどう認めさせるか。こんな問題は他にもたくさん出てくると思います。

 それから、差別解消法を広げていくために、内閣府では基本的な考え方(各省庁が作るガイドラインにはどういうことを書き込むのか)を基本方針として作成しています。この基本方針が閣議で決定された後、各省庁がガイドラインを作成します。ここでは、各省庁が守らなければならないガイドラインや、省庁が所管している民間に関わるガイドライン(厚労省でいえば、福祉施設や病院、子供の施設など)を作ります。これらのガイドラインの作成の中に、視覚障がい者がハンディを克服し、暮らしやすい環境を作るためのガイドラインがどれだけ組み込まれるかを注意して見守る必要があります。

(2)障がい者総合支援法

 平成18年に障がい者自立支援法ができましたが、この法律ではサービスを利用すると1割の利用者負担が課せられました。「障がい者が地域で暮らすために福祉を利用すればそれは利益である」ということです。この1割負担は重度になればなるほど福祉サービスを利用しなければならないわけですから、1割負担といっても、重度の障がい者にとっては大変な負担になります。

 これを不服として全国16か所で訴訟が起こされたわけです。この裁判の過程で、国は新しい法律を作ると約束をして裁判が終結しましたが、出来上がったのが「障がい者総合支援法」です。中身は少し良くなったけれども、私は看板の付け替えに終わったと思っています。

 この法律の附則3項に施行3年後の見直し時の項目が五つ(移動支援、支給量の決定方法、意思決定の支援、情報の保証など)があります。この見直し条項について去る11月25日の「社会保障審議会障がい者部会」において突如、来年の3月までにすべてを見直すということになり、これから審議が始まることになりました。

 情報の保証という話の中で、「マラケシュ条約」について話されました。これは、モロッコのマラケシュというところで採択されたもので、「読書が自由にできない人全てのバリアフリー化を進めるための制度化を求めている」条約です。読書障がい者は視覚障がいだけではなく、手が不自由でページをめくることができない人や文字は読めてもそれを理解できない人などが対象です。

2.職業問題

(1)あはきの問題では、残念なことに最近の若い人たちはあはきを業(なりわい)としない人が増えてきました。そんな中にあっても視覚障がい者の職業の90パーセント前後はあはき業です。

 「あはきを守れ、19条を守れ」という大きな声がありますが、私も同感です。絶対守らなければならないと思っています。法19条には、盲人の職業的自立を守るために、晴眼者のあんまマッサージ指圧師養成課程、学校の新増設を制限するための規程です。この規程があることによって、この40余年間に新増設された養成学校はありません。反面、この規程の適用されていない鍼・灸師の方はご存じのとおりです。

 あんまマッサージ指圧師に占める視覚障がい者は30パーセントを保っていますが、鍼・灸師の方は20パーセントを切っています。やがて10パーセントを切るのも確実であると思います。この19条には「制限するのは当面の間」と書かれています。この当面の間に、視覚障がい者が晴眼者に負けない治療環境を整えておく必要があります。いつまでも当面の間が続くとは考えられないと思います。

 あはきの保険取扱いについてですが、3月ごろに法律を改正してあはきの保険取扱いを安定的にできるようにするとの厚労省が方針を示しましたが、いまだその道筋が明らかになっていません。なんとか改正できるように、日盲連としても運動を続けたいと考えています。

(2)一般就労問題では改正された「障がい者雇用促進法」によって、「合理的配慮」が法的義務となっているため「労働政策審議会障がい者雇用分科会」というところで、差別禁止と合理的配慮のガイドライン作成が行われています。このガイドラインが確定することによって障がい者を取り巻く労働環境が改善されるものと期待されています。

3.個別の課題

(1)入院中のヘルパーの利用については長年にわたって、女性協が運動を続けていますが全く解決を見ていません。そのため、日盲連の中に「医療と福祉の狭間を解決する検討会」を立ち上げ、看護協会や大学の福祉科の先生、厚労省の医療課・障がい福祉課から代表者に集まっていただいて日盲連で会合を持っています。

 ここでは、入院中のベッド周りから院内の移動、入院中の外出などについて、入院中の視覚障がい者が安心できる条件作りを目指して、看護師の役割とガイドヘルパーやホームヘルパーの関与できる範囲について、検討を続けています。我々としては、3月ごろを目標に成案を得たいと思っています。

(2)同行援護について、我々が最も注目している問題で、ヘルパーの車に同乗できるか、支給量の問題、地域間格差の問題など、課題は山積していますが、確たる進歩がみられないようで、講演の中でも特記すべき事項を聴くことができませんでした。

Q:新潟市では民間企業も差別解消は義務化していますが、国の法律とのねじれはどうなりますか?

A:差別解消法の中に条例の横だし上積みといって、「条例で定める場合は、差別解消法よりも1歩先へ行ってもいい」という規程がありますので、新潟市の条例の規程については問題はありません。

4 全体会議

 講演終了後、ただちに全体会議が開かれ、昨日の会議の報告がありました。代表者会議、青年部協議会、女性部協議会の順で行われましたが、ここでは都合により出席できなかった青年協の報告を簡単に行います。

 報告者は、長野県の前野理事です。10名の出席で、特に議題もなかったので情報交換を中心に行いました。新潟県から「ひだまり」という事業所があって、軽作業を行ったり、家ではできない交流などを行っていて、作業所での収入が通勤定期の半額程度が収益として分配されること。また、青年協の会員が減っていて、新会員の確保が難しいこと。

 来春に金沢市まで延伸される新幹線のバリアフリーについても話し合われました。誘導、案内、施設などについて意見が出ていました。特にトイレの音声案内では、北陸新幹線の方が使いやすくできていることも情報として提示されていました。

5 閉会式

 11時20分ごろから二日間にわたった北信越ブロック会議の閉会式が開催されました。来年度開催の福井県の小山会長が、平成27年11月28日・29日に福井県小浜市で開催しますので、大勢の会員の皆様のご出席をもって盛大に開催したいとのお話があり、来年の再会を約束して終了しました。来年は青年部の皆さんも、今からその日を空けてぜひ出席できるようにお願いいたします。


◆日盲連北信越ブロック会議 女性部研修会・協議会

女性部 部長 柳田信子

 平成26年11月29日から30日にかけて、長野県大町温泉「緑水亭景水」の茜の間において女性部研修会が午後2時50分から行われました。

 会員とボランティアを含め、約40名の参加者のもと、根本部長さんの挨拶から研修会が始まりました。

 始めに各県の部長の挨拶に続いて、各県の現状報告、女性部活動報告と問題点などを発表しました。

 どの県においても、会員の高齢化、そして若い会員の入会が少なく、社会現象と同じような状況とのことでした。

 各県の活動としては、富山県を除く4県は、県が3から4区域に分かれているためなどの理由で、活動は、女性部会員が少ないために、ほとんどの行事は、協会全体で行っているということでした。

 富山県は、生活訓練事業として、料理、華道、茶道、体操教室を行い、年に1回特別教室をおこなっています。

 その後、会員との意見交換が行われました。最後に助言者に長野県立盲学校を退職されました、関(せき)幸代(さちよ)さんが、生活訓練事業とは別にしてこれからは、年を重ねていきますので、居宅介護をぜひ今から申請して老後に備えて欲しい、と総評を話されました。午後4時に研修会は終了しました。

 午後4時10分から協議会が行われました。最初に出席者の自己紹介を行い、続いて各県からの提出議題を協議しました。

 今回は「視覚障害者が入院する際に、今までのホームヘルパー制度を少し広げて、病院内でもホームヘルパーを利用できるようにして欲しい」、また「同行援護制度の地域格差、事業所格差をなくして、都市部と地方との格差をなくし、地方の県でも利用しやすいように、事業所の車での移動が出来るようにして欲しい」と2題を提出することに決定しました。

 次に、来年度9月に行われます、全国盲女性大会のレポート発表テーマを「私と家族」副題として、家族とどうかかわってきたかということを、北信越ブロックからの提出議題と決めました。午後5時30分に協議会は終了しました。

 来年は、11月28日から29日にかけて福井県で行われます。多くの会員の皆様の参加をお待ちしております。


《事業報告》

◆平成26年度ボランティアと利用者交流会

施設部 本江(ほんごう)とみ子

 7月6日(日)、ボランティアと利用者交流会が、富山市婦中町上轡田にある、富山県中央植物園において開催されました。

 午前10時より研修室において、中西会長の挨拶に続きオリエンテーションがあり、その後、音訳・点訳の各グループに分かれて意見交換会が行われました。

 点訳グループは、参加者は利用者16名、付添3名、ボランティア14名で、最初に自己紹介を兼ねて「点字へのかかわり、点字図書への思い」について発言していただきました。

 その中の主な発言として、点字図書を読み始めてから1年ぐらいになるという利用者からは、「1タイトルが2冊から3冊程度のものを選んで読んでいる。また、長い物に関してはサピエからダウンロードして読んでいる」俳句が趣味という利用者からは、「点字が読めるようになったことで、点字で選句ができるようになった」射水市のみなさんからは、点友会の方たちが点訳した本を読ませてもらっていることや、色々な資料を点訳して私たちに提供してくださっていることに、多くの感謝の言葉が述べられました。

 また、ボランティアであり利用者でもある塘添さんは、点訳を始めて今63冊目にとりかかっていて、点訳した総ページ数は35000ページに近づいているとのことです。

 次にセンター職員の北野さんより、点字図書の情況についての発表があり、貸し出される図書の中で利用が多いのは、小説ではサスペンス、時代物、映像化された物など。その他には文学系、スポーツ系、社会学、料理本など。また他館へ貸し出される物では小説、漢点字図書、児童書など。

 一方、サピエのダウンロードランキングでは時代小説、ポルノ小説、マニュアル本など。オンラインリクエストでは時代小説、現代小説、あはき関係の本、地域に関する資料など。

 そして平成25年度の総貸出数は628タイトル、2410冊で、平成26年3月31日現在までにセンターにあるタイトル数は、7464タイトル。また昨年自館制作した図書は74タイトルとのことでした。

 この結果を聞いて、皆さんはどう思いますか? 多い? 普通? 少ない? どうでしょうか。

 この後意見交換会となりました。最初に話題となったのは「昨年自館制作された74タイトルはどのような本だったのか」でした。そこで、本のタイトル名を読みあげてもらったところ、小説が主でした。

 次は「点字を読み始めてまだ日の浅い利用者には、児童書ではなく、大人向けの、薄い本を選んで貸し出してあげてほしい」という発言がありました。

 また、「パソコン点訳されて、バインダーでとじてある本は読みやすいが、手打ちで糊づけされた本は読みづらい」という利用者からの感想がありました。

 次にボランティアさんからは、「点訳の際、写真や挿絵などがある場合、省略しますと書くのですが、もしその説明をした場合はイメージできるのでしょうか」という問いかけがありました。

それに対し、先天的に見えない利用者からは「正直解らない」という答に反し、中途失明者からは「色や形、風景などの記憶があるのでイメージできます」という答でした。但し、写真や挿絵などを説明することに対し、「主観を加えないのが原則なので難しいのではないか」という発言もありました。

 音訳グループは、利用者25名、付添4名、ボランティア42名で行われました。今回は、利用者である富山支部の河尻幸男(かわじりゆきお)さんより意見発表をしていただきました。

 河尻さんは、山崎豊子さんの本を読破されていて、「わくわくして楽しい思いを録音図書からさせてもらっています。そして、これからも楽しい録音図書をお願いしたい」という感想に加え、「図書目録を録音で聞きたい」という要望も述べられました。

 次に、声のライブラリー友の会の土肥祐子さんからアナログからデジタルへ移行するにあたっての思いを発表していただきました。

 土肥さんは、アナログ録音とデジタル録音の違い、そしてどのような変遷を経てそのようになってきたかということを、とても解り易く話されました。そして、アナログ録音、デジタル録音にはそれぞれに一長一短があること、聞き手と作り手にもそれぞれの思いがあるかも知れないが、今はアナログからデジタルへ移行の時期なので、ボランティア・利用者共にこれに慣れていくことが必要でしょうということでした。

 この二人の意見発表の後、自己紹介を兼ねて録音図書について意見交換会となりました。

Q:図書を聞いていて思うことですが、見出しなのか本文なのか分からない時があるので、見出しと本文の間を十分取ってほしい。

A:すぐに勉強会に取り入れていきたい。

 音訳ボランティア全国ネットを聞いている人からは、

Q:この会で最近話題になったことですが、「楽しく抑揚をつけて朗読のように読んでほしい」という意見がありましたが、そうではなく淡々と読んでほしい。感動するのは聞き手の私たちで、音訳されている方たちではない。

A:了解しました。

 デジタル図書の編集上のことについて、

Q:ページ付けにたいしてなにか工夫があるとよい。

A:これについては使い易いデジタル図書をと、日々研鑽しているつもりですが、さらに工夫していきたいと思います。

 そのほか、ボランティアさんの方から利用者側に聞きたいこととして、

Q:録音時に出てくるノイズ(定期的なノイズ、鳥類や昆虫の鳴き声、環境音など)は、どこまでが許容の範囲でしょうか。

Q:音訳は書かれているとおりに伝えるのが基本ですが、誤植についてはそのまま音訳すればよいのか、それとも訂正して音訳すればよいのか。

Q:色々な会の情報誌も制作していますが、その情報誌の取り上げるテーマについて、どういう情報をお届けすればよいか。

などの問題提起がなされました。

 最後に、ボランティアさんの方から「これからも利用者の方たちが、ハラハラどきどき、そして、わくわくするような録音図書を作り続けていきたいと思っています」

 一方、利用者側からは「今後は少人数に分かれて意見交流をしては」という提案があり、これについては「実現できるようにしていきたい」

 それぞれの意見交換会終了後、全体会となり、点訳グループを代表してコスモスの会の矢部さんより、音訳グループを代表してひまわりの会の小池さんより意見交換会の内容を発表していただきました。

 全体会終了後、昼食前に午後から行われる植物園の見学について、園内の概要や見どころなどを職員の方から紹介していただきました。

 その説明によるとこの植物園は、平成5年10月に開園し、昨年20周年を迎えたそうです。南北800メートル、東西300メートルで、広さは24ヘクタールと広大な敷地を有しており、園内には屋内と屋外を合わせて4900種類もの植物が植えられているそうです。

そして、屋外には香りの植物のコーナーもあり、今はくちなしの花がいい香りを放っていて、ハーブなどの葉も植えられており、それぞれが違う匂いがするので、触って、手に取って近づけて匂いを嗅いで楽しんでみてくださいとのことでした。

 昼食後、午後からはボランティアさんとペアになっての園内の散策です。当日の午後の天候は曇で、園内の散策には丁度よかったと思いました。

 私がボランティアさんと最初に行った所は、屋内に植えられている植物ゾーンで蘭の花が集められている所でした。そこにはアメリカ、アジア、アフリカ原産の野生の蘭や、胡蝶蘭、シンビジュウム、カトレアなどの園芸品種などがありました。

 次に行った所は、同じく屋内で高山植物が集められた所です。ここには日本や中国、アルプス、ヒマラヤなどの花が集められていて、室温は低いなと感じました。

 そして屋外に出て、薬草の所へ行くとゴボウ、ヨモギ、ドクダミなどが植えられていました。ヨモギといえば、お灸の時のもぐさの材料として使われていますね。

 次に桜並木へと進むと、そこは道の両側に立派な桜の木が植えられていて、今は残念なことに葉桜でした。これが花の時期であればどんなにこそきれいだろうかと思いながら歩いてきました。

 この見学では、ボランティアさんに所々で説明書きを読んでいただいたり、植物に触らせてもらったりしながら、楽しく回ってきました。

 今回の交流会の反省点として、音訳のグループでは人数が多く、ボランティアさんから利用者側への質問に対し、意見交換をする時間がありませんでした。このことについては、次回の交流会の検討課題となりました。

 最後に、今回も多くの皆様の参加を得て、この会が開催できましたことに感謝いたします。次回の交流会にも多くの皆様が参加してくださいますよう、宜しくお願いいたします。


◆第63回点字競技会・第15回パソコン競技会

文化部 高島ヒサ子

 第63回点字競技会と、第15回パソコン競技会が平成26年8月24日に、富山市磯部町の富山県視覚障害者福祉センターにおいて行われました。

 はっきりしない空模様でしたが、皆さん元気よく集まってくださいました。中には初めての方も何人か来てくださったので、こちらもなんだか元気をもらいました。

 最初に、中西会長の励ましのあいさつがあり、優勝杯返還へと続きました。オリエンテーションとして、色々注意事項などを聞かせていただきました。その後、審査委員長の土田先生から「点字はより速く、より美しく書くことをモットーとして頑張って下さい」と言われた言葉が心に残りました。

 競技が始まると急に静かになり、緊張したムードにつつまれました。いつものように覚え書き、聞き書き、写し書き、速読みと同じ要領なのでここは省略させていただきます。

 点字もパソコンも携帯も指を使い細かい作業なので、これを懸命にやると認知症なんかどこかへふっとんで行くのかも、と思います。

 点字をやりかけて間もない方も、出てきてくださいました。これは素晴らしい勇気のある方だと感心しました。もちろん競技なので勝ち負けにはこだわらなくてはならないのですが、とにかく一杯出てきていただいて友好を深めることも大事だなぁ、と感じました。皆さん勝ち負けを抜きにして、すごく明るくて生き生きしていらっしゃいました。

 来年もどうかたくさんの方に出て頂けるように、文化部一同頑張りますから、どうかよろしくお願いいたします。

○ 点字競技会審査員(視覚総合支援学校)

 土田庄二(つちだしょうじ)、東保雄三郎(とうぼゆうざぶろう)、関多恵子(せきたえこ)、岸川恵梨(きしかわえり)

点字競技の講評(審査委員長・土田庄二)

・写し書きのカッコを書いていない人がいた。

・速読みは、一般に速度が遅かった。その上、間違えて読む人がいた。

・中途失明者は、少なくとも100文字以上は読んでほしい。また、初めから点字を使っている人は少なくても200文字以上は読んでほしい。

・点字毎日を読むことをおすすめしたい。

と、おっしゃいました。

 きれいな点字の本がボランティアさんの手によってたくさん作られています。どうぞ利用して下さい。

○ パソコン競技会審査員

 ひまわりの会 森睦子(もりむつこ)、駒方三千代(こまがたみちよ)

 あゆみ会 中川照子(なかがわてるこ)、川崎紀子(かわさきのりこ)、村口陽子(むらぐちようこ)

パソコン競技の講評(ひまわりの会・駒方三千代)

・「さかずき」は皆さんがきへんを使っていたが、これは優勝杯の意味のものである。ここでは、日本酒を飲むための器である「盃」の方を書いてほしかった。

・レーザーディスクプレーヤーは、一般的にはカタカナで書く。ベニズワイガニもカタカナを使う。

・アルファベットは一般的に最初は大文字で書く。


 午後からは、「太陽は、ぼくの瞳」という題名の音声解説付きの映画を見せていただきました。

 モハマドは、イランのある村に住む目の不自由な少年。母を失い、小さな心を痛めながらも優しい祖母、かわいい妹たちからの深い愛に包まれて精一杯生きてきた。

 しかし、再婚のことで頭がいっぱいの父にとって、モハマドは悩みの存在。そんな時、ある出来事が起こり二人はそれぞれの道を試されることになる。

 私は、障害を持つ人たちはどこの国も共通な悩みを抱えて生きるのだと今更のように少し辛い気持ちになりました。

 この行事にご協力くださいました多くの皆様、ボランティアの皆様、職員の皆様、本当にありがとうございました。

 成績は次の通りです。

・点字競技

団体の部

1位 富山市チーム 2位 射水市チーム 3位 高岡市チーム

個人総合  1位 松波律子(高岡支部)

一般の部

1位 松波律子(高岡支部) 2位 上沢淳一(富山支部) 3位 鈴木修博(射水支部)

中途失明者の部

1位 塘添誠次(射水支部) 2位 谷内幸子(富山支部) 3位 片岡美宝(射水支部)

田島杯  本江とみ子(射水支部)

・パソコン競技

 1位 田口(たぐち) 明美(あけみ)(高岡支部)

 2位 中西 美雄(富山支部)

 3位 山口(やまぐち) 勇(いさむ)(高岡支部)


◆平成26年度宿泊研修「視覚障害者と家族激励大会ならびに山岳歩行訓練・研修会」

厚生部 部長 白口(しらぐち)務(つとむ)

 9月6日(土)・7日(日)に渡り実施されました。県下各地より氷見市「うみあかり」に参集し、到着した支部より受付を済まし激励大会会場(4階アルプス)へ手荷物を持って移動し、14時から激励大会が始まりました。

 開会の辞を塘添副会長、中西会長が挨拶をし、その中で、今年は異常気象が続いていること、障害者権利条約の批准、障害者差別解消法や障害者雇用促進法など、障害者をとりまく環境が改善された。

 富山県では、障害者差別解消条例が制定され障害の有る人も無い人も平等である。又、同行援護の周知をしてもらいもっと多くの人が利用してほしい(県下格差が無くなるように)と話されました。

 布尾氷見支部長が歓迎の言葉の中では、海の幸・文化・歴史について詳しくお話をして頂きました。

 続きましては来賓の方々より我々に対して激励の言葉を頂きました。氷見市長本川裕次郎(ほんがわゆうじろう)様より、心のゆとりを家族と共に味わいながら暮らして欲しい、また、オニバス・イタセンパラ・生物の多様性・漁業についてお話をして頂きました。

 県議会議員菅沢裕明(すがさわひろあき)様・梶敬信(かじたかのぶ)様、市議会議長島久雄(しまひさお)様と多くの来賓の方をお招きして私達に心づよい激励の言葉を頂きました。

 閉会の辞は山内副会長が行い、激励大会が終了しました。

 今回の歩行訓練は初めての乗船体験です。玄関前に15時に着替えず貴重品と配られたお茶を持って集合し、バス移動中、ガイドボランティアの方による名所・旧跡の説明を聞きながら乗船場に着きました。

 2班に分かれ、1つの班はひみ番屋街を巡りお土産を買ったり散策をして乗船時間を待っていました。

 もう1つの班は乗船し遊覧乗船は海鮮館・唐島(からしま)・阿尾(あお)城跡・大敷網(おおしきあみ)・海鮮館と巡り、館船内ではCDの音声が流れ説明案内され、エビセンが100円で売られており、かもめに餌をやる体験をして方々で歓声が上がっていました。船の上では心地よい潮風にあたり、海から陸の方へ眺めるといつもと違った景色を堪能しました。

 宿舎到着後は手荷物を持って各部屋に入り、懇親会迄の間、入浴をするもの、雑談に興じる方様々な時間を過ごしました。

 懇親会は18時30分より4階のアルプスにて県議の菅沢裕明様により乾杯の音頭で始まり、太田さんの詩吟・福江さんの民謡を始め皆様の上手な歌を聴き大変楽しい時間を過ごし万歳三唱を県議の梶敬信様により発声を頂き懇親会を終わりました。

 研修会は7日(日)10時より4階のアルプスにて開催、荷物を持って会場に集まりました。

 十二町潟(じゅうにちょうがた)の自然と保護と題して氷見市教育委員会の西尾正輝先生に講演を頂きました。十二町潟における生物相の変化・十二町潟の自然を守る取り組みとしてイタセンパラを守る市民の会・外来魚駆除調査員・イタセンパラ守り人制度・十二町小学校での活動等我々の興味深い話でした。

 引き続き昼食を12時より同じ会場にて取って全日程が終了しました。13時にバスが出発し、各支部に戻りました。

 氷見支部の皆様大変御苦労さまでした。来年も皆様の元気な笑顔で逢える事を心より願っております。事務局の皆様も大変御苦労さまでした。今後ともよろしくお願いします。


◆第38回視覚障害者文化祭・福祉機器展

文化部 部長 上坂(こうさか)敏彦(としひこ)

 平成26年10月5日(日)に、第38回視覚障害者文化祭・福祉機器展が、富山県視覚障害者福祉センターで行われました。

 午前10時より、研修室にて中西会長の元気な挨拶で開会し、最初のプログラム、「和玲(わりょう)の会」の演奏へと移りました。

 「和玲の会」は、和楽器の琴、洋楽器のフルート2人にキーボードと4人編成のグループで、結成以来いろんな施設・学校・保育所などで数多くのコンサートをしておられます。

 演奏曲は、なじみ深い演歌・歌謡曲、フォーク・ニューミュージックや洋楽、童謡・唱歌と多彩で、みんな演奏に合わせて、歌ったり心なごむ音色に聴き入る、素敵なアンサンブル演奏を楽しみました。

 センター内では、いろいろな催し物があり、2階フロアでは、会員の手芸・書・俳句や盛り花を展示、漢点字を紹介するコーナー、今年から囲碁を体験するコーナーも出来ました。

 和室では、女性部員が、林義牧派(はやしぎぼくは)遠州流(えんしゅうりゅう)茶道の茶席を開いていました。

 福祉機器展には、明るさを3つの違った音で報せる「明暗センサー」やデイジー図書を聴く各種「プレクストーク」、コンパクトにまとめられリュックに納まった「防災用品セット」などを紹介していました。

 また、点字・録音図書製作グループのみなさんにより、飲食物販売を1階ロビー・カウンター・研修室外テントで、2階調理室では、ボランティアさんの手作り作品販売もしていました。

 午後1時から研修室では、フラワーコーラスによるコーラス、詩吟、民謡クラブより民謡、歌自慢によるカラオケの生きがい教室発表が催されました。

 台風の影響で、雨模様となりましたが、多数の来場者と皆さんの協力をいただき、無事終了することが出来ました。ありがとうございました。


◆第40回富山県視覚障害者球技大会

厚生部 佐生(さそう)秀一(ひでかず)

 平成26年10月26日(日)午前9時30分から、富山県視覚障害者球技大会が開かれ、第31回グランドソフトボール大会は富山市立南部中学校グラウンド、第40回サウンドテーブルテニス大会は富山県視覚障害者福祉センターを会場に開かれました。

 グランドソフトボールは、社会人24名余りが参加し、Aチーム・Bチームに分かれ、2時間を過ぎた時点で次の回に入らないと言うルールの基、試合が始まりました。

 私は、グランドソフトに参加するのが、2000年身体障害者スポーツ大会(富山大会)以来で、勘の方も相当鈍くなっている中での今回の実践でも在り、多少不安も感じながら望みました。

 私の所属した、Bチームの先攻で始まり、幸先良く1点を先取、その後は両チームともに得点の無い息詰る接戦で回が進み、3回4回にAチームが1点ずつを加えて試合終了、2対1でAチームが逆転勝利…。

 攻撃では私は、2回打席が回りここ数年左耳の聴力低下のせいか転がってくるボールの音が遠く、ストライクのボールでもベースから離れて聞こえる始末。それでもフォアボールで1度出塁して後の打者の打球で、塁間を走り、久しぶり爽快感も味わいました。

 サウンドテーブルテニスの方は、センターにおいて、午前は女子アイマスクありの部、10名の方が参加されて、昼過ぎまで熱戦が繰り広げられ、午後からは、男子アイマスクありの部・アイマスクなし(男女混合)の部で競技が始まり、私は今回初めて、アイマスクなしの部に参加しました。

 男女混合の部ではありましたが、参加選手が5名と非常に少なくその上、初体験の方が、私ともう1名と言う寂しいもの。

 一方のアイマスクあり男子の方も、6名の参加に止まりました。私自身は、過去には、アイマスクありで競技は行っていた時期がありましたがもうこれも昔の話…

以前には無かった、アイマスクなしにチャレンジしては見たものの転がってくる球のスピードに付いて行かれず、また数年前とは変わってきた厳しいルールにも悩まされ、少し慣れてきた頃には、全試合が終了したと言う有様!! まずは、貴重な体験となりました。

 以下は球技大会の成績です。(敬称略)

・グランドソフトボール

優勝 社会人Aチーム

最優秀選手賞 柴田明彦(しばたあきひこ)(高岡支部)

優秀選手賞  飛田功平(とびたこうへい)(富山支部)、増山 智(ますやまさとし)(富山支部)

・サウンドテーブルテニスA(アイマスクあり)女子の部

優勝 池田スミ子(富山支部)、準優勝 徳市和美(高岡支部)、3位 柳田信子(富山支部)

・サウンドテーブルテニスA(アイマスクあり)男子の部

優勝 塘添誠次(射水支部)、準優勝 柳沼芳一(富山支部)、3位 林 大志(富山支部)

・サウンドテーブルテニスB(アイマスクなし)男女混合の部

優勝 太田蓉子(射水支部)、準優勝 高橋 亨(富山支部)、3位 徳市秀晴(高岡支部)

 グランドソフトボールは、今年は2年ぶりの開催、暖かな青空の下、私を含め、参加された皆さんは、爽やかな汗を流して、晩秋の一時を過ごしました。

 サウンドテーブルテニスの方は、参加された多くの皆さんがSTTクラブ員と言う事もあって、年年競技力も高まり緊張感のある、白熱した試合が多く見受けられました。

 一方、競技力向上ゆえに、初心者の方が参加しにくい雰囲気にもなりつつあるのが、久しぶりにこの大会に参加して、強く感じたことです。

 北信越の大会予選を兼ねている、この大会ではありますが協会主催行事(球技大会)と言うことで在ればもっと、初心者の皆さんでも参加しやすいような、グループを設けるなど今後の運営方法の見直しも考える時期かと思われます。

 終わりに、今球技大会に参加された選手の皆様、ご苦労さまでした。また、大会のお世話をして戴いた審判の方を始め、スタッフの皆様、本当に有難うございました。


◆平成26年度三療研修会

副会長(三療部会長) 堀 惠一

 平成26年度の施設部と三療部会合同の三療研修会が平成26年11月16日(日)午後1時から、富山県視覚障害者福祉センター研修室において23名が出席して開催されました。

 安田施設部長の司会で、先ず中西会長から挨拶をいただき、その後研修会に移りました。今回は「健康ですか あなたの心 ―うつ病について―」と題して、講師に富山市保健所保健予防課遊道啓子氏をお招きしました。

 大きく分けて二つについてわかりやすくはなされました。一つは心の疲れが引き起こす病気がうつ病ということで、適度なストレスはいい結果をもたらす必要なものでもあるが、過度なストレスは心身に悪影響を及ぼし、ひどくなればうつ病になるということです。

 職場、家庭に基づくストレス、高齢者、子供のそれぞれのストレスについてどんなものがあるかを調査結果からいくつも提示されました。

 それぞれ「ああそうだな」とおもわれるものばかりでした。あまりストレスをため込まないで発散することが大切なようです。

 次にうつ病ってどんな病気? ということで、密接な関係にある自殺について1998年から自殺者数の年ごとの推移を提示されて、年々増加傾向にあったものが、最近いろいろな対策がこうじて富山では減少してきているとのことです。

 しかしまだまだ十分注意が必要であり、多く見られる症状としての抑うつ気分、不眠、集中力の低下など症状に早く気づくことが治療、回復に非常に大切と強調されました。

 そして「うつ病のサインをチェックしてみよう」ということで、

① 自分自身のチェックポイント

② 周囲の人のチェックポイント

 家族、友人からみて、職場の上司、同僚から見て。

③ 身体に現れる症状のチェック

 精神面だけでなく身体面にも表れるので治療の際には注意をしてほしい。

④ 高齢者のチェック

 認知症とまちがわれやすいのでその違いについてなど。

 それぞれ多くの項目について各自聞きながら頭のなかでチェックしているようでした。

 そして、うつ病かなと思った時は、相談先としては「保健所」「保健福祉センター」「地域包括支援センター」などになりますが、受診先では「精神科」「かかりつけ医」になります。とにかく早めに相談をするようにということでした。

 最後に、心の健康を保つためにどうすればいいかということで、先ず、睡眠、笑うなど気分転換をはかることなど自分にあったストレス解消方法をみつけることが大切であり、また周囲の関わり方のポイントと心配りについては、何か気付いても動揺せずに自然体で接することや話を聴いてあげることが大切であるそうです。

 そして休憩の後に、最近閉じこもりがちな高齢者(講師)と近所の人(会員)とのやりとりを二つのシナリオでロールプレイされ、その違いを皆で考えました。

 一つは他人事として接しており、力づける言葉や励ますような会話になっていて、相手に寄り添っていないということで、これは良くない例となり、もう一つは反対で次のような対応が適切だと話されました。

・聴き方のポイントとして

① 背景にある気持ちに寄りそうこと。

② 相手の言った言葉を背景の気持ちで伝えて返してあげること(それでその人が自分で言った言葉をもう一度聴き、冷静になれる)

③ 相手の言葉を要約して返してあげること。

④ ねぎらい、承認の言葉を伝えること。

⑤ 一緒に考えることを伝えること。

 そして全体としては

① 心配しすぎない

② ゆっくり休ませる

③ 励ましすぎない

④ 薬をうまく利用する

⑤ 時には距離をおいて見守る

⑥ 重大な決定は、先延ばしに

⑦ 原因を追究しすぎない

ということでまとめられました。

 最後に質問にもていねいに答えていただき、会員からも体験談が提供されたり、わかりやすくて、今後の診療などにおおいに役立つ研修会となりました。


◆平成26年度更生相談会

「東日本大震災から学んだこと・命をかけて得たもの」

―災害に対する日頃の備えと生きのびる知恵を考える―

副会長(厚生部担当) 山内正一

 富山県視覚障害者協会更生相談会は、去る12月7日(日)富山県視覚障害者福祉センターで開催された。

 今回は「災害に対する日頃の備えと生きのびる知恵」をテーマに、仙台市視覚障害者福祉協会会長で、宮城県立視覚支援学校教諭高橋秀信先生を講師にお招きし、開催した。

 まずはじめに、日本障害フォーラム(JDF)が制作したDVD「生命(いのち)のことづけ~死亡率2倍 障害のある人たちの3.11~」(文末資料参照)の上映があり、続いて、高橋先生より、命をかけた貴重な体験をお聞きした。ここに要約し記載するので、参考にされたい。

○ 3.11あの日から…。

1 震災直後の状況と対応

(1)地震の体感

 揺れ方は「砂利道を暴走する車」のような感じで、揺れているうちにその方向がどんどん変わって行くのがわかるほどのひどい揺れであった。

(2)盲学校での対応

 当日は小学部は卒業式が終わり下校、高等部は6限目の授業で、中学部は校外学習で近くの映画館にいた。学校自身は、地盤がよいところに建っていたのと、2年前に耐震工事がされており倒れることはなかったが、ひびが入ったり等かなりの被害はあった。全員グランドに避難し被害状況の調査等にあたったが、その日は大変寒く雪も降ってきたので、とにかく生徒を早く校内に収容するよう努めた。

 情報によると、津波は来る、交通網はすべて遮断。生徒を帰そうにも可能な移動手段はなく、相談の結果、学校を避難所のようにしなければだめだとの結論になり、寄宿舎から食堂に畳や布団、毛布等を運び込み仮避難所とした。だんだん暗くなり、停電なので懐中電灯などを集め照明とした。キャンプ用のランタン、車のバッテリーを活用して明かりを採る等も役立った。

 その日は生徒・職員併せて50人くらいがその避難所で泊まった。寄宿舎にはある程度食料が備蓄してあったため、簡単な味噌汁とちょっとしたご飯ぐらいの食事はとることができた。その避難所はその後3週間ぐらい続いた。家が流された生徒も二人おり、みんな協力して食料を持ち寄り、またカセットコンロを集める等で継続することができた。

(3)日常生活の状況

 仙台市内中心部は、津波の被害はなかったので、流されて何もないということはなかったが、道路が傾いていたり、点字ブロックがとんでいたりで一人で歩くことは不可能、誰か付き添いが必要な状況であった。

 自宅では、リビングがひどい惨状で、テレビや家具は真ん中に集まって倒れている、20キロ30キロある物も吹っ飛んでいる、これは地震の時ここにいたら即死だったなと思った。ガラスや食器はすべて割れ、足の踏み場もない、靴を履いて中に入り、やれるところから片付けを始めた。とても住めるところではなくなったと思っていたが、日頃から交流のある方や兄貴が、食料や水等をもって駆けつけてくれ、危険な物も片付けてくれたりして3日4日は過ごせるようになった。

(4)安否確認

 視覚障害者にとって情報は非常に重要、中でも安否確認をどうやってするかが難しい。携帯電話は通じなかったが携帯メールは通じた。通常即届くはずが1時間後3時間後にやっと通じる等はあったがとにかく通じた。インターネットも電気さえあれば普通にできたので、そういうところからの情報はスムーズにとることができた。

2 復興の兆し、そして今後

(1)生きのびる手段と生活の知恵

 町は日を追って、バスや地下鉄が動く等復興していった。学校はほぼ1ヶ月休校となった。仙台は宮城県沖地震が起きることが想定されていたので、食料等があるうちは炊き出し等お互い助け合うことができた。みなさん、会社もどこも休みになっているので食料を探しに外に出る、どこで何を売っているか、行ってみないとわからない、物のあるところには行列ができる、そんな状態だった。

 私は一人ではなかったので何とかなったが、一人暮らしの視覚障害者は大変な状況だなと感じた。『視覚障害者なので避難所へ入れない』とか、『盲導犬は避難所へ入れないと断られた』とも聞く。

 町は時間とともにものがなくなり、特にガソリン不足が深刻で、比較的求めやすい隣の山形県までいって買い、物資も調達して支援する動きもあった。が、更に物がどんどんなくなり、店に行って並んでも、一人10品までとか、買い物5分以内とか制限され、とても視覚障害者は利用できない。そこで、行き慣れた店に行き、店の人にほしい物を伝え求めると要領よく手に入るという知恵がつき助かった。これも日頃から自分の事などを知ってもらっているいわゆるコミュニティーの力と思っている。

 テレビのテロップでいろんな情報が流れていた。たとえば、開いてる銭湯やガソリンスタンドの情報等。が、視覚障害者は読めず知ることができなかった。また、仙台市はガスが止まり入浴できない、1ヶ月後、盲導犬協会が中心になり、視覚障害者の入浴サービスを始めてくれた。

(2)日頃からの心がけ

 情報を常にどうやって受け取るか、そして、買い物にしても、手を借りるにしても、障害を含めた自分の情報をどう発信するかが大事な部分であろう。私は日頃から通勤等で外に出ており、視覚障害者だと知られているからこそ、何とかなったんだと思う。災害発生等で周辺が非日常的になったとき、そこがもっとも大切なところではないかと思う。

3 団体としての活動

(1)語り部活動

 全国の各団体で開く研修会等で震災の話をし、そこからみなさんに実際の備え等を考えてもらう活動。宮城・岩手・福島から5人くらいの語り部さんを出してもらって実施。

(2)視覚障害者が実際どうだったかの情報発信

 情報誌を発行し、全国へ送付・発信している。昨年1~3号、今年4号発行。

(3)明らかになった問題点の改善を各自治体に要望

 昨年40項目以上の要望書をまとめ、宮城県・岩手県・福島県の各県知事、仙台市は市長宛てに提出した。

4 まとめ

(1)地震とかに備え安全な場所を見つけておく。

 たとえば、自宅ではどこが一番安全か、耐震化の実施。

(2)備蓄を心がける。

 水や電池、食料品、非常用トイレ等・ホッカイロ、箱で買える物は箱で買う等。日盲連等でも非常用グッズを扱っている。100円ショップでもある程度揃うのでは。

(3)天井の照明灯は、つり下げ型はだめ、据え付け型にする。

 つり下げ型は全部割れた。

(4)コミュニティー作り。

5 今後の課題

 視覚障害者の死亡は、仙台市では4名(会員外)、宮城県で64名。これは、沿岸部に住んでいた視覚障害者がかなり亡くなったり行方不明になっている事を物語っている。

(1)視覚障害者の啓発

 見えないことで、何ができなくて、何ができるのかを発信する。周りの人でも知ってるようで知らない事って多いので、我々当事者が言っていく。

(2)会員以外の視覚障害者への情報提供

(3)地域の仲間としての障害者・防災弱者向け個別避難計画の策定

 県とか市ではなく地域中心の、その人にあった個別の避難計画を立てる。避難所への行き方、避難所から第2次避難所への移動法等。

 以上

※質疑応答から

○ 日頃から火災ばかりでなく、地震に対する避難方法も訓練する。

【資料】

「生命(いのち)のことづけ~死亡率2倍 障害のある人たちの3.11~」

○ 作品紹介

監督 早瀨憲太郎(「ゆずり葉」監督)

制作 日本障害フォーラム(JDF)・日本財団

製作 特定非営利活動法人CS障害者放送統一機構・目で聴くテレビ

 字幕、音声解説、手話付き(オープン)

 2013年/日本語/37分/16:9/ドキュメンタリー

○ ドキュメンタリー映画の画像・内容

 障害のある人の生死を分けたものは何か。どうすれば人間としての尊厳を失わずに生きのびることができるのか。

 ~東日本大震災による障害者の死亡率は、住民全体の死亡率の2倍以上(自治体、報道機関の発表データによる)~

 東日本大震災で被災した盲ろう者の早坂洋子さんをナビゲーターとしてこの映画は進行する。

 津波で命を失った人たち… 家族や仲間たちが語る証言。

 そして、ようやく逃げ延びた人たちを待っていた、過酷な現実… 避難所で「出ていけ」と罵声を浴びせられた精神障害のある人たち。床に寝ることができず16日間車いすに座り続けるしかなかった女性。避難指示区域に5日間取り残された全盲の女性…

 そうした中、さまざまな障害者団体や支援団体が、自治体からの協力を得ながら、支援の取り組みを開始する。福島県南相馬市と岩手県陸前高田市では、個人情報の開示を受け、障害者の訪問調査が実現する。

 新たな大災害の可能性が指摘される中、震災を経験した当事者、関係者の姿を通じて、今後の復興と地域づくりに向けたあり方を探る。

(インターネット解説より)


◆三療部会だより

副会長(三療部会長) 堀 惠一

○ 9月21日(日)、午前10時から富山県視覚障害者福祉センター盲人ホーム施術室において三療部会が16名の参加でおこなわれました。

 午前はボランティアさん3名と家族1名への治療奉仕を行い、会員同士は施療技術交換と同時にお互いの身体の調整につとめました。

 午後1時からの研修は会員の小林忠之(こばやしただゆき)先生に「頭痛について」の演題でお話いただきました。

 最初に、最近テレビ、ラジオをにぎわしている「エボラ出血熱」と「デング熱」について、報道番組を録音されてきたものを話題として提供され、皆で聴き、エボラ出血熱は西アフリカで発生し、死亡率は高いが、空気感染はしないこと、デング熱はウィルスを持った蚊によって感染することなどを再確認しました。

 その後本題の「頭痛について」日頃の臨床で出会う種類、特徴、注意すべきことなどを話されました。

 そして、いつも頭痛と目眩に悩まされている会員を主にして実際にいろいろと対話しながら頚部から肩背部を中心とした施療をされました。

 最後に会員の山内さんから「エボラ出血熱」の治療薬の研究が富山市の製薬会社で進められているという最新の話題が追加提供され、研修を終えました。

○ 11月16日(日)午前10時から富山県視覚障害者福祉センター盲人ホーム施術室において三療部会が10名の参加で行われました。いい天気ながらひどく寒い朝でした。

 午前は家族2名への治療奉仕を行い、会員はお互いに体調を話ながら交代して施療技術交換を行いました。

 午後1時からは研修室において施設部との合同の三療研修会に参加しました。

 今回は「健康ですか あなたのこころ ―うつ病について―」と題しての富山市保健所保健予防課遊道啓子氏の講演を聴き勉強しました。

 いろいろと参考になるお話でこれからの診療での会話などに生かしていきたいと思います。

 また三療部会では、新しい会員の入会、そして研修などの要望をお待ちしています。よろしくお願いいたします。


《みんなの広場》

◆富山三つ星山の会より

富山三つ星山の会 事務局長 桐井英志

 視覚障がい者のアウトドア活動を支援する「富山三つ星山の会」の活動に対し、多くの協会員の方々よりご理解とご協力を賜り、活発な活動を展開させていただき深い感謝を申し上げます。

 26年度を振り返りますと、東北支援を目的に会津で開催されSLにも乗車した第14回全国大会参加、視障者日本初チャレンジとなるジップライン成功はじめ登山、ハイキング、スキースノーシュー、懇親会、各種招待、ボランティア大会、音楽活動など県外、公募等を含め自然に親しみ楽しく交流を図り、好評を博しました。

 また、「視障者ケアネットワーク会議とやま」の一員として視障協、学校、社協等の行事を支援させていただき、富山県社会福祉協議会会長表彰を受賞することができました。

 当会の27年度事業計画並びに投稿いただいた会員の心温まるエッセイを紹介します。広島宮島開催の第15回全国大会など県外団体との交流、長年に渡り培った技術経験を活用する登山や皆様の要望に応え一般公募を含むバスハイク、鉄道例会などソフトコース中心に魅力特色あふれる内容となっています。一緒に郷土の豊かな自然を楽しみましょう。皆さんの参加を心よりお待ちします。

 なお、下記予定は変更なる場合あります何なりと問い合わせ下さい。今後とも宜しくお願いします。

・平成27年度事業案

 4/5(日) 総会お花見(サンフォルテ・瑞龍寺・古城公園)

 4/29(祝) 開山祭(かいざんさい)(雪の大谷・立山室堂)

 5/31(日) 利賀富士・水無山(世界遺産記念・水芭蕉)

 6/28(日) コシノシュクラゆめぞら・湯沢(ゆざわ)高原(こうげん)アルプの里(鉄道・ロープウェイ)

 7/25・26(土・日) 白山

 8/29(土) 暑気払い(富山第一ホテル食べ飲み放題・余興)

 9/13(日) 未丈ヶ岳(みじょうがだけ)(干支記念)

 10/17(土) 第27回富山県民ボランティア・NPO大会(グランドプラザ)

 10/25(日) 飛騨高山(朝市・松倉山(まつくらやま))

 11/3(祝) 納山祭(ファミリーパーク・城山)

 12/12(土) 忘年会(富山地鉄ホテル食べ飲み放題・余興)

 1/30(土) 富山県障害者スポーツ協会主催スキー教室(立山山麓スキー場)

 2/14(日) 富山市社協共催スノーシューイング雪上ネイチャーゲーム(立山山麓)

 3/4~6(金~日) 第15回視覚障害者全国交流登山大会(広島宮島・弥山(みせん))

 3/13(日) 冬季例会(牡蠣・能登島・七尾城山・伊掛山(いかけやま))


鳥になれ! 突き抜ける絶景爽快!

◆6月例会ジップラインアドベンチャー立山に参加して

上沢淳一

 朝から雨で、何とか1日お天気がもてばいいなと願いながらの参加になりました。

 ゴンドラ山麓駅に集合して3班に分かれて、ジップラインの装備など装着し、乗車方法注意点などの説明がありました。装備品を付けると、少し重たく、工事現場の人みたいに感じました。

 そして、まずは練習用ラインでの滑走です。所要時間は約8秒で、着地時首筋を傾けて足を上げることを意識しました。何とかコツを掴めたように思いました。

 そしてゴンドラに乗車し、本番のコースへ向かいました。ゴンドラも久々に乗車しましたが少し揺れてスリルがありました。いよいよ本番がスタートしました。

 まずはわくわくライン(全長48m)でした。スピードはあまり出なくて、所要時間8秒位でした。あっという間に着地し、着地時の笛の音も聞こえました。

 次は日本海ライン(全長136m)です。ここはスピードがアップして距離も長くなりました。所要時間は24秒位だったと思います。風を感じて気持ち良く走行できましたが、スピードアップして少し不安もありましたが無事着地できました。

 最後は立山ライン(全長158m)だったと思います。傾斜があり、スピードもありました。ここも所要時間は24秒位でした。滑走中は雨の粒と風を感じ、着地時少し衝撃も感じました。3コース終了、もう終ってしまったのだなと思いました。

 もう1コース滑走したかったラインがあります、ハッピーライン(全長93m)大分慣れて余裕? 「幸せの鐘」を鳴らして7つの願いが叶う、ここで願い事を叶えたかったです。次回機会あれば滑走してみたいです。

 また、コースは大自然で、木の香りがして疲れた心と身体を癒してくれました。まさに森林セラピー、森のエネルギーをたくさん感じることができました。

 今回のジップラインは、視覚障がい者にとって貴重な体験ができ、全国初ということで有意義だったと思います。今後、全国の視覚障がい者の方々にジップラインの楽しさなど伝えていけたらいいなと感じました。そして、今後継続して、体験会が開催されればいいなと思いました。

 今回、色々ご支援していただいた大山観光開発(株)様には大変お世話になり、ありがとうございました。また、三つ星山の会の皆さん、本当に素晴らしい企画を心より感謝します。


《事務局から》

◆消息 訃報

 風間(かざま) 栄一(えいいち)氏 (富山市) 8月 逝去

 庭植(にわとこ) 岩松(いわまつ)氏(魚津市) 12月 逝去

ご冥福をお祈りいたします。


◆受賞

県知事表彰(自立更生者)

 鈴木(すずき) 修博(しゅうはく)氏 H26.10.15

県社会福祉協議会会長表彰(社会福祉事業関係功労者)

 宮田(みやだ) 孝男(たかお)氏 H26.10.15

県社会福祉協議会会長表彰(社会福祉事業関係功労者)

 太田(おおた) 蓉子(ようこ)氏 H26.10.15

黄綬褒章

 日吾(ひご) 典子(のりこ)氏 H26.11.11

県身体障害者福祉協会会長表彰

 梅本(うめもと) 直明(なおあき)氏 H26.12.7

受章、及び受賞された方、おめでとうございます。


◆時事暦(7月~12月)

7月6日(日) ボランティアと利用者交流会「県中央植物園」 利用者41名 ボランティア56名

7月20日(日) センタークリーン作戦 約30名

8月24日(日) 第63回点字競技会・第15回パソコン競技会 点字競技 16名・パソコン競技(携帯電話含む)6名

8月29日(金)~31日(日) 第60回記念全国盲青年研修大会(岩手県) 1名

9月6日(土)・7日(日) 宿泊研修〔視覚障害者と家族激励大会・山岳歩行訓練・研修会〕(氷見市 うみあかり) 61名

 講演「十二町潟の自然と保護」 講師 氷見市教育委員会生涯学習・スポーツ課主任学芸員 西尾 正輝氏

9月7日(日)~9日(火) 第60回記念全国盲女性研修大会(東京都・メルパルク東京) 3名

9月14日(日) 第14回富山県障害者スポーツ大会〔フライングディスク競技会〕(県総合運動公園)

9月28日(日) 第14回富山県障害者スポーツ大会〔卓球競技〕(県総合体育センター)

9月末 会報「ゆきしろ」第70号発刊

10月5日(日) 第38回視覚障害者文化祭・福祉機器展 会員105名 ボランティア40名

 アトラクション「箏 フルート キーボード」 演奏 和玲(わりょう)の会

10月19日(日) タンデム自転車体験会(県障害者スポーツ活動活性化事業)

 (神通川右岸河川敷道路) 会員23名 ボランティア17名

10月26日(日) 第40回富山県視覚障害者球技大会〔グランドソフトボール・サウンドテーブルテニス〕

 (南部中学校・センター) 39名

11月1日(土) 出会いと語らいの集い(長野県)

11月1日(土)~3日(月) 第14回全国障害者スポーツ大会(長崎県) 1名

11月16日(日) 三療研修会(センター) 約20名

 講演「健康ですか あなたの心 ―うつ病について―」 講師 富山市保健所保健予防課 遊道啓子氏

11月23日(日)・24日(月) 第23回北信越サウンドテーブルテニス大会(富山県) 11名 富山県Aチーム団体優勝

11月29日(土)・30日(日) 「平成26年度日盲連北信越ブロック会議」開催(長野県)

 代表者会議、青年部協議会、女性部協議会・研修会が開かれ、当協会から17名参加

12月3日(水)~9日(火) 障害者週間

12月7日(日) 更生相談会・結婚相談室・意見交換会(センター) 約60名


◆平成27年度の富山県視覚障害者協会行事予定

4月12日(日) 理事会、支部長会(センター)

4月19日(日) 第15回富山県障害者スポーツ大会〔水泳競技〕(東富山温水プール)

5月16日(土) 出会いと語らいの集い 岐阜県

5月16日(土)・17日(日) 第42回北信越グランドソフトボール大会(福井県)

5月17日 第15回富山県障害者スポーツ大会〔陸上競技〕(県運動公園陸上競技場)

5月24日(日) 理事会、評議員会(センター)

5月29日(金)~31日(日) 第68回全国盲人福祉大会(岐阜県)

6月14日(日) 定期会員総会(センター)

7月5日(日) ボランティアと利用者交流会

7月19日(日) センタークリーン作戦

8月23日(日) 第64回点字競技会・第16回パソコン競技会

9月1日(火)~3日(木) 第61回全国盲女性研修大会(宮城県)

9月5日(土)・6日(日) 宿泊研修〔視覚障害者と家族激励大会・歩行訓練・研修会〕(中新川郡)

9月12日(土)・13日(日) 第61回全国盲青年研修大会(広島県)

9月27日(日) 第15回富山県障害者スポーツ大会〔フライングディスク競技〕(県総合運動公園)

9月末 会報「ゆきしろ」第72号発刊

10月4日(日) 第39回視覚障害者文化祭・福祉機器展

10月18日(日) タンデム自転車体験会

10月24日(土)~26日(月) 第15回全国障害者スポーツ大会(和歌山県)

10月25日(日) 第41回富山県視覚障害者球技大会

 〔グランドソフトボール・サウンドテーブルテニス〕(南部中学校・センター)

10月31日(土)・11月1日(日) 第24回北信越サウンドテーブルテニス大会(新潟県)

11月15日(日) 三療研修会(センター)

11月15日(日) 第15回富山県障害者スポーツ大会〔卓球競技〕(県総合体育センター)

11月28日(土)・29日(日) 北信越ブロック会議

 代表者会議・青年部協議会・女性部協議会(福井県)

11月 出会いと語らいの集い(未定)

12月3日(木)~9日(水) 障害者週間

12月6日 更生相談会・結婚相談室・意見交換会

―平成28年―

3月27日(日) 理事会、評議員会(センター)

3月末 会報「ゆきしろ」第73号発刊


 ◇通年事業

・点訳、朗読奉仕員養成・研修事業 ・外出介護サービス指定事業者情報提供事業

・生活訓練事業 ・盲導犬育成事業 ・結婚相談事業 ・福祉機器相談事業

・三療研修会 ・IT推進員派遣事業


《編集後記》

文化部 部長 上坂敏彦

 豆チョコだんご 舞ったけど まだ春は遠いね 降るなごり雪

 ここ何号かの詞は、青森県民謡「つがる甚句」で歌える詞を書いてみました。

 さて、北信越ブロック会議が、雪の降る2月から11月に変わったことで、「ゆきしろ」の後期がボリュームアップと成ってきました。

 次号にはぜひ、みなさんに伝えたいこと、図書館で借りた本の感想や紹介など、貸し出しの誘い水になる投稿なども待っています。

 「ゆきしろ」はみなさんの手で作られております。


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